米朝首脳会談までに北朝鮮問題は解決に向かう? 改めて考える朝鮮半島リスク

      2018/04/07

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出典:Blue House

文在寅大統領の親書を持って平壌を訪問した韓国大統領府の鄭義溶国家安保室長らが5日、金正恩朝鮮労働党委員長と会談した。会談と夕食会の時間は実に4時間を超え、終始和やかなムードで時間が進み、金正恩氏は満足そうな笑みを浮かべたという。

しかし、今の段階で南北会談、そして米朝首脳会談が上手くいき、朝鮮半島の緊張が緩和されるとは限らない。米朝間における核は、北朝鮮にとっては外交を自らに有利に進めるための切り札的存在であり、今後の展開が米国の望むとおりスムーズに進むとは思えない。我々は引き続き、注意して今後の展開を注視していく必要がありそうだ。

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今後の北朝鮮問題の行方

今月に入っての北朝鮮情勢の大きな進展には筆者も非常に驚いた。まさか、金正恩氏が挑発行動の停止だけでなく、体制の保障を前提としながらも非核化に言及するとは思わなかった。今回北朝鮮が米国への大幅な歩み寄りを見せた背景に、一部専門家からは北朝鮮への経済制裁が効いているからとの見解が示されているが、中国からの制裁強化もあり、北朝鮮経済が悲鳴を上げているのは間違いないだろう。

また、マティス国防長官やマクマスター大統領補佐官ら側近が慎重な姿勢を示す中、トランプ大統領が会談に応じると即答した背景には、今年11月の中間選挙に向け何かしらの政治的実績がほしいとの感情があったのかも知れない。
さらに、日本国内の世論でも、“北の米国への歩み寄りによって朝鮮半島の緊張が収まる”、“日本も拉致事件の解決に向け動き出すべき”といった意見が上がっており、今後の展開に期待を示す声も少なくない。

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和田 大樹(わだ・だいじゅ)オオコシセキュリティコンサルタンツ シニアアナリスト兼アドバイザー/清和大学講師。国際政治学や安全保障論を専門とし、国際テロ分野においてアカデミアを中心に、シンクタンク、コンサルティング会社など幅広く活躍。2014年5月に主任研究員を務める日本安全保障・危機管理学会から奨励賞を受賞。著書に『テロ・誘拐・脅迫 海外リスクの実態と対策』(2015年7月 同文舘出版)など。

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