北朝鮮に留学に行こう!あのチャイナセブンも選んだ意外な留学の穴場

   

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留学先としての「北朝鮮」 留学経験者にはチャイナセブンも

金日成総合大学の講義棟(Photo by David Stanley)

金日成総合大学の講義棟(Photo by David Stanley)

中国では中国国内の大学に北朝鮮の留学生が沢山いることはよく知られているが、実は、北朝鮮を留学先に選んだ中国人も沢山いる。このなかで、よく知られているのは張徳江がいる。彼は北朝鮮のエリート校である金日成総合大学経済学大学院の出身で、2012年中国共産党政治局常務委員会に入り、大きな権力を掌握するチャイナセブンとなった。

外国人が北朝鮮で留学に行ける学校は平壌市内にある金日成総合大学と金亨稷師範大学(キム・ヒョンジク師範大学)、この2つの大学だけである。いずれも、北朝鮮国内のトップレベルの大学である。留学費用は、北朝鮮の外貨獲得手段の1つとして、米ドルで支払わなければならない。学費と生活費を合わせて7300ドル前後の留学費用は、中国人にとっては決して安くない。経済的な面にせよ、学術的な面にせよ、決して理想的な留学先にならない北朝鮮は、どうして、中国人の留学先になったのか?

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北朝鮮留学の仕方

金亨稷師範大学のキャンパス(Photo from Wikimapia[金亨稷師範大学])

金亨稷師範大学のキャンパス(Photo from Wikimapia[金亨稷師範大学])

北朝鮮に留学する中国人は、主に2つの種類に分けられる。1つは、私費留学生として、北朝鮮に行く方法。勿論、学費は全て自分で払わねばならない。且つ、北朝鮮の規定により、学士ディプロマを取得まで最低限は5年は必要である。授業の内容は、学部によって異なっているが、北朝鮮の洗脳教育としての政治課程も入っている。また、大学を申請する時に、北朝鮮大使館のコネが必要で、北朝鮮に入国する前に、北京にある大使館に自分の留学動機・目的をチェックするテストを受けらなければならない。

もう1つは、国費留学生である。留学期間はそれぞれ、3か月の短期プログラムから、5年の学部教育まで、選択肢が豊富である。全ての留学プログラムは、両国間の教育協定に基づいて行われる。しかし、短期留学生であっても、毎日の授業では、政治課程は欠かせない。中国の政府公務員も、この国費プラグラムによって、留学生として北朝鮮に行ける。授業は午前中だけなので、厳しいとはいえない。授業に出るだけで、2年間で修士号がもらえる。

中国の政府公務員の採用プロセスでは、政治審査というプロセスがあり、自身の政治思想が評価の対象となる。UCLAに留学の経験を持つ王滬寧がチャイナセブンになるなど、最近ではこの政治審査の基準は多少緩くなったかもしれないが、公務員を採用する際に欧米への留学経験を持つ人に警戒感を持つことは確かにある。ある側面からみれば、北朝鮮の修士号を持っている人は、政治思想面である程度の優位性を持っていることになる。

以上の2種類の留学生がいるが、人数から見れば、国費留学生の方が遥かに多い。しかし、最近国連安保理の決議が実行されたため、全体的に両方の留学生数は減少している。

北朝鮮での学生生活

金日成総合大学の留学生寮(photo by 大树 from 知乎,你為什么去朝鮮留学?https://www.zhihu.com/question/22517438)

金日成総合大学の留学生寮(photo by 大树 from 知乎,你為什么去朝鮮留学?https://www.zhihu.com/question/22517438)

北朝鮮は常に食糧不足の問題にさらされているにもかかわらず、留学生に対しては、特別扱いで留学生向けの食堂があり、学校が時々平壌周辺への旅行を企画することもある。学生寮は主に二人部屋である。国費留学生には北朝鮮人学生のチューターが割り当てられて、中朝交流を促進の名を名乗り、実は留学生たちの監視役を務めている。私費留学生と国費留学生は、いずれに対しても、現地の学生との接触は学校から制限され、チューター以外の北朝鮮人と交流するチャンスはほぼゼロだ。

以上で、北朝鮮での中国留学生の状況を簡単に紹介した。中国では国家の留学プログラムに参加して、比較的簡単に北朝鮮の修士号をもらえる。“政治的”に安全な留学先として、北朝鮮に留学することは中国では一定の人気がある。

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高 暁彦 (ガオ シャオイェン)
高 暁彦(ガオ シャオイェン)。1994年中国・四川省生まれ。上海華東師範大学政治学部卒業(法学学士)、現在は東北大学大学院法学研究科在学中(修士1年生)。専門は中国政治・中国政治史。

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