【世界のポピュリズム政治家】憲法改正で話題に。ハンガリー・オルバーン首相とは?

   

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ここ数年で、ヨーロッパだけでなく世界を賑わせている中東欧の政治家がハンガリーのオルバーン首相だ。オルバーン首相は強硬な移民政策で有名になった。一方、日本でも話題になっている憲法改正でも話題になった。一体、オルバーン首相とはどのような人物なのだろうか。

時代の流れを読み切る術に長ける政治家


オルバーン首相「2017年はグローバル勢力への反乱の年になる」

オルバーン首相の特徴は時代の流れを読むのがうまいことだ。敢えて日本の政治家に例えるなら「風見鶏」と言われた中曽根元首相に似ているかもしれない。

オルバーンは1963年生まれ。学生時代は民主化活動に参加し、青年民主連合の結成にも加わった。1989年、今は敵対しているソロスの財団の支援を得て、オックスフォード大学に留学している。少なくとも当時、オルバーンはソロスを「敵」とはみなさなかったはずだ。

1990年からは3期連続で国会議員を勤めている。1995年、青年民主連合=ハンガリー市民党に改変。このときにオルバーンは指導権を確立した。1998年、35歳の若さで首相に就任。この頃から、保守的な言動が目立つようになった。

よく、ハンガリー人はオルバーンを「考えを変えた政治家」と表現する。つまり、民主活動家から保守活動家、権威主義的な姿勢だ。その場に応じて、発言や姿勢を変えていくのも、ポピュリズム政治家の特徴だろう。

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緊縮財政とEU


人々と親しく写真を撮るオルバーン首相 

ポピュリズム政治家は政治から疎外された人々を救う。オルバーンが首相になった1998年、彼は社会党政権時代の緊縮財政を激しく攻撃した。当時、ハンガリーはインフレが激しく、またEUに加盟するために社会保障を削減した緊縮財政を実施した。この政策は多くの国民を苦しめることになった。また、一部の知識人からは、政府や国立銀行の頭取がハンガリーの利益を考えず、EUやIMF寄りの政策を行っていることを指摘されていた。

オルバーンは一連の緊縮財政政策に強く反対し、政策の背景にあったEUに懐疑的な姿勢を示した。この頃から右翼的な発言が目立つようになった。

オルバーンの政党は1998年の総選挙で勝利し、首相に就任した。一旦、首相の座は退いたが、2010年に再び首相の座に返り咲いた。今も鮮明に西欧、EUに懐疑的な目を向けている。

当初、オルバーンは社会党政権の緊縮財政に反対し、緊縮財政を支援したEUやIMFを批判した。今でも緊縮財政の背景にあったEUに対決ポーズを見せている。このように考えると、オルバーンの政治スタイルは1998年の選挙から変わらないように思える。そのような政治姿勢が昔から民族意識の高いハンガリー人の支持を受けているのだろう。

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1987年生まれ。神戸市出身。神戸大学大学院国際文化学研究科修了(国際関係・比較政治論コース)。専門はユーゴスラビアといった中東欧の政治・国際関係。 民間企業に勤務後、3ヶ月間の中東欧でのバックパッカー体験を経て、2016年より独立。『Compathy Magazine』『TRIP’S』など複数のメディアで活躍中。

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