北朝鮮の核開発は今に始まった話ではない! 北朝鮮と核開発の知られざる歴史

   

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常に東アジアを揺るがしている北朝鮮の核開発問題。北朝鮮の核開発は急に始まったように感じるが実はそうではない。実は建国当初から北朝鮮は核兵器開発に意欲を示してきた。今回は大国との関わりから北朝鮮と核開発の歴史を簡単に見ていきたい。

北朝鮮の核開発のスタートは1950年代から

(北朝鮮建国の父、金日成のプロパガンダ画像) 

北朝鮮が核開発に意欲を示したのは1950年代のことだ。北朝鮮が建国されたのは1948年のこと。1950年からは北朝鮮が韓国に侵攻する形で朝鮮戦争が始まった。朝鮮戦争はアメリカを中心とする国連軍と中国が加わり、泥沼の戦争になった。1953年「朝鮮戦争休戦協定」が結ばれ現在に至る。朝鮮戦争ではアメリカが核兵器の使用を検討していたことが知られている。朝鮮戦争後に北朝鮮の金日成が核開発、核兵器開発を行いたいと考えても無理はないだろう。
1956年、北朝鮮はソビエト連邦との間に「朝ソ原子力研究協定」を結んだ。この協定に基づき、北朝鮮の研究者や技術者がソビエト連邦をはじめとする東欧諸国に留学した。

1960年代、北朝鮮の核開発が大きく前進した。まず、寧辺に原子力研究センターが設立された。そして、1965年にソ連は北朝鮮に研究炉と核燃料を提供し、1967年には研究炉の運転を開始した。

ところで、この頃の北朝鮮は金日成政権の基盤が確立した時期だ。また、中国では文化大革命が起き、北朝鮮との関係は微妙だった。北朝鮮はソビエト連邦と中国を天秤にかけながら「自主」の確立を目指した。北朝鮮からすると核兵器を獲得し、ソビエト連邦と中国に依存しない環境を目指したのだろう。

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NPT(核拡散防止条約)の加盟と撤退

(IAEA) 

北朝鮮が核開発を続けるなかで障壁になったのがNPT(核拡散防止条約)だ。NPTはアメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国を「核保有国」と定め、「核保有国」以外の国の核兵器の所持を禁じている。一方、非核兵器保有国は国際原子力機関(IAEA)のお墨付きを得る形で核の平和利用(原子力発電所)が認められている。

北朝鮮は1980年代に原子力発電を始めるために、ソビエト連邦から原子炉を得た。同時に、ソビエト連邦は北朝鮮に対し、NPTの加盟を強く迫った。ソビエト連邦は核の拡散には強く反対していたからだ。北朝鮮は1985年にNPTに加盟した。しかし、北朝鮮はIAEAによる保障措置協定(お墨付き)を拒否した。当時、北朝鮮は韓国に置かれていたアメリカの核兵器を理由にIAEAの保障措置協定を拒絶した。北朝鮮の核開発疑惑が持ち上がるのは、5年後の1990年代のことである。

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1987年生まれ。神戸市出身。神戸大学大学院国際文化学研究科修了(国際関係・比較政治論コース)。専門はユーゴスラビアといった中東欧の政治・国際関係。 民間企業に勤務後、3ヶ月間の中東欧でのバックパッカー体験を経て、2016年より独立。『Compathy Magazine』『TRIP’S』など複数のメディアで活躍中。

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