米中関係を巧みに利用する金正恩 今後の朝鮮半島情勢について探る

      2018/04/30

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朝鮮半島

朝鮮半島情勢が大きく変化しようとしている。先月5日、金正恩氏が文大統領の特使と平壌で会談して以降、今月下旬の南北首脳会談、5月末までに開催予定の米朝首脳会談と北朝鮮を巡る情勢に1つの転機が訪れている。さらに金正恩氏は、先月25日から28日にかけて中国を訪問して習近平氏と会談し、朝鮮半島の非核化実現に向け尽力する意志を表明した。

先月以降の金正恩氏による一連の行動を見ていると、金氏が北東アジアの平和と安全に向け主体的に動き出し、事態が好転するという期待を我々に感じさせているようにもみえる。そうであるならば、それに超したことはないが、現実はそう甘くはないだろう。今回の同氏による一連の行動の中には、米国や中国、北朝鮮それぞれの利害、また駆け引きと言ったものが見え隠れする。

米国へ歩み寄りを見せる北朝鮮

上記のとおり、金正恩氏は韓国と米国の指導者との会談を実現させることとなった。これは中国を含んだ国際社会が一丸となって対北制裁を強化してきた結果だとの見方もあるが、この時期に突然、北朝鮮が歩み寄りの姿勢に転換したことに驚く者も多かったことだろう。米政府関係者の中には、この北朝鮮の転換を警戒する者も少なくないが、トランプ大統領は5月下旬までに金正恩氏と直接会うことを明言した。

和田 大樹(わだ・だいじゅ)オオコシセキュリティコンサルタンツ シニアアナリスト兼アドバイザー/清和大学講師。国際政治学や安全保障論を専門とし、国際テロ分野においてアカデミアを中心に、シンクタンク、コンサルティング会社など幅広く活躍。2014年5月に主任研究員を務める日本安全保障・危機管理学会から奨励賞を受賞。著書に『テロ・誘拐・脅迫 海外リスクの実態と対策』(2015年7月 同文舘出版)など。

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