今年、独立100周年を迎えるチェコ共和国

      2018/01/29

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経済もそれなりに好調で、観光面でも人気が高まっているチェコ共和国。今年、2018年には独立100周年を迎える。この記事では筆者が気になった今年のチェコ共和国のニュースを取り上げ、独立100周年に行われる行事を紹介したい。

下院選挙と首相の交代

バビシュ首相

昨年のチェコにとってインパクトの大きいニュースは10月に行われた下院選挙と首相の交代ではないだろうか。下院選挙ではソボトカ首相(当時)が率いる社会民主党が大敗。バビシュ前財務大臣(当時)が率いるANO2011が勝利し、第一党になった。選挙に勝利したバビシュ氏は実業家の出身。実業家の出身らしくビジネス環境の整備、国内でのIT技術の進行を訴えた。同時に、難民の受け入れも反対している。日本でも大きな話題になったのは日系チェコ人(日本人の父、チェコ人の母)であるトミオ・オカムラ氏が率いる「自由と直接民主主義」が第三党に躍進したことだ。「自由と直接民主主義」は「反移民」を前面に出し、イスラーム教を嫌悪している。しかし、チェコにおいてイスラーム教徒は0.1%。私もチェコには何度か訪れているが、人々の話題から「難民」が話題になったことはない。

さて、12月6日、ゼマン大統領はバビシュ氏を首相に指名した。しかし「ANO2011」は議会の過半数は得ていないので、連立交渉が必要となる。さっそく、バビシュ首相は中道右派の市民民主党の党首、キリスト教民主同盟の党首と話し合った。今後、野党とも話し合いに入る。連立相手にもよるだろうが、「ANO2011」自体は少数与党なので、それほど政策に大きな変更はないだろう。

独立から100年を迎えるチェコ共和国

ソコル

2018年、チェコはオーストリア・ハンガリー帝国から独立して100年を迎える。それに合わしてチェコでは様々な行事が開催される予定だ。個人的に、これらの行事で注目しているのが2018年7月1日~7日にかけてプラハで行われる祭典「ソコル」だ。祭典「ソコル」は4年に1回のペースで行われるマスゲームだ。「ソコル」はチェコ語で「鷹」を意味する。「ソコル」ができたのは19世紀中頃、オーストリア・ハンガリー帝国統治下のときだ。チェコ人は「ソコル」を通じて、チェコ民族の身体的強化と民族意識の高揚を目指した。独立以降は国の公式行事となったが、戦後の社会主義時代は「ブルジョワ的反動」とみなされ、活動が禁じられた。1989年の民主化後、再び復活した。

紆余曲折を経たソコルはチェコの歴史をそのまま表しているといってもいいだろう。独立100年を期に、ソコルに対してどのようなコメントが出されるのか、気になるところではある。

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1987年生まれ。神戸市出身。神戸大学大学院国際文化学研究科修了(国際関係・比較政治論コース)。専門はユーゴスラビアといった中東欧の政治・国際関係。 民間企業に勤務後、3ヶ月間の中東欧でのバックパッカー体験を経て、2016年より独立。『Compathy Magazine』『TRIP’S』など複数のメディアで活躍中。

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