バンコクのテロ現場を訪問して(前半)

      2017/09/14

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筆者は8月15日~19日の日程でタイ・バンコクを訪問した。東南アジアの多くの国に足を運んだことはあったが、タイへの訪問は今回が初めてであった。

しかし、国際テロリズムを研究する筆者にとって、タイは常にその動向を追っていかなければならない国であった。

タイでのテロ事件というと、やはり2015年8月17日(現地時間午後7時ごろ)、バンコク中心部のエラワン廟で発生した爆弾テロ事件を思い出す。

この事件では実行犯の組織的背景などでよく分かっていないことも多いが、20人が死亡、100人以上(日本人1人も重傷)が負傷する大惨事となった。

今回の滞在時にエラワン廟テロ事件からちょうど2年を迎えることとなったが、事件現場への訪問はスケジュール的な問題、また危機管理的な意識から8月18日に行った。

バンコクのまさに中心地にあるエラワン廟

8月18日現地時間午後6時過ぎ、最寄り駅のBTSスクンビット線チットロム駅(ChitLom)を降り、徒歩2~3分でエラワン廟に到着した。

エラワン廟 タイ

現場は多くの人で非常に賑わっており、常にお参りする人で絶えなかった。エラワン廟はバンコク最大の繁華街サイアムのすぐ隣にあり、

BTSスクンビット線とBTSシーロム線の線路が離れていく所に位置していることから、このテロはバンコクのまさに中心地で起こったテロ事件といえる。

狭い空間に多くの人が集まる

またこのすぐ横にはグランドハイアット、道路と線路を挟んだ反対側にはインターコンチネンタルと欧米系高級ホテルが並んでおり、

テロが起こった際に与える国際的なインパクトも非常に大きいと感じた。

狭い空間に多くの人が集まる

この場所に入ってまず感じたのは、狭い空間の中に多く人がいるということだ。

もちろん時間帯によって訪問者の数も違うが、狭い空間の中に多くの人がいるということは、テロなどが実行されればそれだけ多くの死傷者が出てしまう。

2年前のテロの時、実行犯は傍にあるベンチの下に爆弾の入ったバックパックを置いて立ち去り、

それが爆発した結果多くの人々が死傷し、タイ史上最悪のテロ事件となってしまった。

神聖な場所であるエラワン廟

またエラワン廟は非常に神聖な場所であることも強く感じた。真剣な表情でお参りする訪問者が次々とやってきては去るという状態で、非常に神聖な場所だ。

ここでテロが行われるということは、それだけバンコク市民に与える心理的なインパクトは大きく、また宗教的に受けるショックも計り知れない。

筆者はここに30分ほど滞在したが、テロの無常さと残酷さを改めて強く感じることになった。

後半では、タイ史上最悪のテロ事件の現場となってしまったエラワン廟でどのような警備が敷かれていたのかについて、肌で感じたことを述べたい。

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バンコクのテロ現場を訪問して(後半)

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和田 大樹(わだ・だいじゅ)オオコシセキュリティコンサルタンツ シニアアナリスト兼アドバイザー/清和大学講師。国際政治学や安全保障論を専門とし、国際テロ分野においてアカデミアを中心に、シンクタンク、コンサルティング会社など幅広く活躍。2014年5月に主任研究員を務める日本安全保障・危機管理学会から奨励賞を受賞。著書に『テロ・誘拐・脅迫 海外リスクの実態と対策』(2015年7月 同文舘出版)など。

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