モザンビークでイスラム過激派による新たなテロの脅威か

   

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斬首や放火などイスラム過激派による攻撃が相次ぐモザンビーク北部

では、具体的にどのような動きが観られるのだろうか。現地メディアの情報によると、タンザニアと国境を接する北部カーボデルガド州のモンジャーネ村で先月下旬、子供を含む10人が首を切断され殺害される事件が発生し、また3月には同州にある複数の民家が放火され、1人が死亡する事件が報告されている。さらに今月に入っても同州の村を襲う事件が相次いで発生しており、ナイフや鉈などで襲われ、これまでに少なくとも12人が殺害された。

これら事件について、地元では「アル・シャバーブ(Al Shabaab)と呼ばれる地元のイスラム過激派による犯行が指摘されているが、国際テロ組織アルカイダへ忠誠を誓うソマリアのアルシャバブとは関連性はなく別組織だと当局は説明している。この集団による攻撃は去年10月以降、顕著になっているとされる。

しかし、最近になりこの集団の行動にはある変化が見られるという。これまでは軍や警察などを攻撃の標的としてきたのに対し、ここ数週間においては民間人をあえて攻撃し、またアルカイダやイスラム国(IS)が掲げるように、世俗的政府を打倒し、シャリーア(厳格なイスラム法)によるイスラム国家の設立を標榜する傾向が見られるとされる。また、同集団の幹部の中にはガンビア出身者など複数の外国人や、ソマリアで訓練を受けたモザンビーク人などが含まれており、思想的にソマリアのアルシャバブの影響を強く受けているという。

これらがどこまで信頼できるインテリジェンスかは現在のところ分からないが、イスラム過激派の動向を分析する米国の民間組織「サイトインテリジェンス(SITE)」が今月1日に更新した情報によると、ISを支持するテレグラムのサイトが、モザンビークのIS系戦闘員たちの姿を映し出す写真を複数公開した。

今後の動向

おそらく現地の米大使館が注意喚起を出したのは、上記のような傾向が見られることが背景にあるのだろう。今後、モザンビーク北部に存在するイスラム過激派勢力が、ISやアルカイダが掲げるような目標や戦略をさらに重視するようになるかは分からないが、モザンビーク北部は長年経済的に追いやられてきた過去があり、社会経済的に不満を持つ地元のイスラム教徒も多いという。よって、同地域には、ISが掲げるような暴力的な過激思想が芽生えやすい背景があるともいえ、今後の状況次第では北部を拠点とするイスラム過激派集団の活動がさらにエスカレートする可能性も否定できないだろう。

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