【与那国町長選-情勢分析】保守系現新による一騎打ち 自衛隊票と革新票の行方は

   

スポンサーリンク

8月1日に告示された与那国町長選挙(6日投票)。

4期目を目指す現職の外間守吉氏(ほかま・しゅきち、67)=自民公認、公明推薦=と、前町議会議長で保守系無所属新人の糸数健一氏(いとかず・けんいち、63)が立候補し、両者による一騎打ちとなった。

保守分裂選挙となった今回、両候補は5日間という短期決戦に臨む。

今週末の投票日に向けた選挙情勢について、各社どのように報じているのか。

(掲載は立候補届け出順)

★与那国町長選挙:6日(日) 投開票速報を随時更新★

【開票速報・結果】与那国町長選挙(町長選) 2017

自衛隊配備後初の町長選 「自衛隊票」の影響で、革新陣営は候補擁立を断念

 

与那国町では、2016年3月28日、陸上自衛隊「与那国沿岸監視隊」が配備された。

国にとっては、海洋進出を強める中国の脅威に対抗するための拠点づくり、そして住民にとっては人口減少を乗り切るための誘致だった。

町長選はこれまで保革が拮抗(きっこう)する形で争われ、1999年以降は保守系候補が5連勝。

主に、陸上自衛隊配備の是非が争点となっていたが、その論争も昨年の沿岸監視隊の配備により終結した。

同時に、約1700人の町民のうち、約15%を自衛隊関係者が占めることとなり、保守陣営にとって有利な状況が生まれた。

 

保守支持者には「革新は玉不足で擁立できないだろう」と楽観視する向きがある一方、「保守2人が接戦の状況になれば擁立してくるのではないか」と警戒する声も。

革新陣営の関係者は「早い段階で擁立作業が表面化すると、切り崩されるおそれがあるので 水面下で動くしかない。保守分裂の状況を見極めながら対応することになるだろう」と話している。
(5/10 八重山毎日新聞「与那国町長選3カ月切る 革新側の今後の動き注目」より)

と報じられているように、当初、革新陣営からの候補者擁立も検討されていた。

しかし、自衛隊員の転入によって生まれた「自衛隊票」は、革新陣営にとって大きな脅威となり、結果として革新からの候補者擁立には至らなかった。

その経緯について、地元紙は次のように報じている。

一方、革新内部では候補者擁立を模索する動きがあるが、いまだに有力な人物が浮上していない。保守陣営には「革新は人材不足で出せないだろう」と楽観視する声があり、革新内部では「出せるかどうか」と諦めムードも漂い始めている。

関係者は「保守分裂選挙になれば、勝てる見込みはある。ただ、組織がまとまっていない。選挙資金も確保しなければならない。いろんな課題があり、どうしても腰が重たくなっている」と明かす。
(7/4 八重山毎日新聞「糸数氏議員辞職、出馬へ 与那国町長選」より)

 

関係者によると保守分裂を好機と捉え最後まで擁立を求める声もあったが、「勝てない」との意見が大勢となり、まとまらなかった。今月10日には同会議議長の崎原正吉氏が責任を取り辞任したという。選考委員会は立ち上がっていない。

これまでの町長選では陸自配備を主な争点に保革一騎打ちの構図が続いていた。だが、昨年3月の駐屯地開設で自衛隊は「もう争点にならない」(関係者)とされ、自衛隊関係者の増加で革新側に「勝算は薄い」との見方も広がっていた。

有権者数は2013年8月の前回町長選で1128人だったのが、陸自配備に伴い1370人(6月1日現在)に増加。そのうち約15%に当たる200票余りが「自衛隊票」とされる。
(7/25 沖縄タイムス「「勝てない」野党陣営が擁立断念 沖縄・与那国町長選は保守対決へ 陸自配備で有権者増加」より)

スポンサーリンク

自衛隊に依存しない振興策が焦点か 「自衛隊票」と「革新票」の行方が勝敗を分ける

与那国町では、慢性的な人口減少が課題となっており、2015年には統計以来初めて、1500人を割り込んだ。

2016年3月の自衛隊駐屯地配備によって、人口減少に一応の歯止めがかかったが、それでも根本的な解決策を見い出せていないのが現状だ。

このまま人口減少が進めば、自衛隊員の割合が増すばかり。

今後の町政には、自衛隊に依存しない地域振興、人口増加策など、中長期的な対応が求められる。

両者の政策について、地元紙は、

 

外間氏は実績を強調しながら「企画力、交渉力、政治力」をPR。水道基本料金の無料化、キッズランド(仮称)の実現、幼稚園教育の無償化などの政策を打ち出している。

糸数氏は「公平公正な行政運営を目指す」と刷新をアピール。情報公開の推進、一周道路へのインフラ(電気、水道、光ファイバー)整備、ゴルフ場誘致などを掲げている。

(8/2 八重山毎日新聞「外間、糸数氏一騎打ち 保守同士 現職と新人の争い 6日投開票の集票合戦 産業振興策などが争点」より)

と報じているが、人口増加に向けた具体策について、両候補が何を語るのか注目したい。

 

構図として、現職の外間氏は現行路線、新人の糸数氏が「行政の刷新」を訴える。

このような中で、有権者の約15%を占める自衛隊員の票、また今回候補者擁立を見送った革新票がどちらの候補に流れるかに注目が集まっている。

地元紙も、島内の政治バランスが崩れたことで、自衛隊票と革新票が勝敗に影響を与えると指摘している。

 

今町長選は自衛隊配備後初。これまでは保革で争われてきたが、隊員らの転入に伴う“自衛隊票”が増えたため、島内の政治的なバランスが崩れ、従来の構図に大きな変化をもたらすことに。保守支持者には選択肢が増える一方、革新支持者にとっては極めて難しい選択を迫られることになる。自衛隊票と革新票の行方が勝敗に大きな影響を与えそうだ。

(7/31 八重山毎日新聞「【与那国町長選】町長選あす告示 保守系の一騎打ち」より)

 

革新側は候補者擁立を断念しており、自衛隊関係の「自衛隊票」と「革新票」の行方が注目される。

(8/31 沖縄タイムス「与那国町長選きょう告示 現職の外間氏と新人糸数氏が対決へ」より)

 

日本最西端に位置し、尖閣諸島への対応などから安全保障上の要衝となっている与那国町(人口1,726人、平成29年5月31日現在、与那国町HPより)。

保守分裂という新たな構図で戦われる今回の町長選挙は、8月6日(日曜日)、投票を迎える。

 

 

関連記事

【開票速報・結果】与那国町長選挙(町長選) 2017

 

より多くの皆さんにご覧いただき、より厳しくコンテンツを磨いていくために、ぜひクリックをお願いします。
ブログランキング用バナー
スポンサーリンク

 - ヘッドライン, 九州・沖縄地方選挙, 沖縄県内選挙, 注目選挙 ,