【連載】ロシアの実像を探る (4)ロシア人との付き合い方 前編[茅野 渉]

   

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ロシア人は、日本をどう思っているのか

第3回までは、日本人がロシアをどう見ているのかを、歴史と現状でさらってきました。では、ロシア人は日本をどう見ているのか、というと、ロシアの世論調査ではちょうど日本とは反対の様相が現れています。

以下はレヴァダ・センターというロシアの世論調査専門機関の調査結果です。日本に対する見方として好感を持つ向き(「大変良い」と「基本的に良い」)が6割を超え、嫌いは15%程度になっています。

https://www.levada.ru/2016/04/07/mezhdunarodnye-otnosheniya-2/

 

しかし、1990年に23%も有った「大変良い」は、2016年に9%に減り、同じ年の比較で「基本的に悪い」が2%から12%へと増えている点には注意が必要でしょう。その理由として、戦後の経済成長の中で実証された「勤勉で有能な日本人」という像がその後の「失われた20年」の間にロシア人の中で希薄になっていったことや、米国に追随するあまり、米ロ関係悪化の中で自らの意思を外交の場などで明示できない、という(ロシア人から見た)日本の姿に焦点が当たるようになってきたことなどが考えられます。

こうした多少の変動はあるものの、過去四半世紀をとってみれば、日露の相互の国民感情はどうやらロシア人の片思い、と言えるようです。

では、そのロシア人とは一体どのような人たちなのか、という問いが次に出てきます。

どの外国に対しても、その国民性とは何か、といった形で頻繁に出る疑問と興味です。実はこの問いに正確に答えるのはそう簡単なことではありません。というのも、1億人以上もいるロシア人の共通項を引き出してその特殊性を述べるとなると、準備に膨大な数の社会学的なサンプルチェックが必要になってしまうからです。それは土台無理な話ですから、「所詮は人それぞれです」という、やや木で鼻をくくったような返事が正直な処になってしまいます。

それでも、異国人と日本人との間にはやはり違いがある、というのが体験的な生活実感であることも間違いないところです。ですから、ロシアを多少でも知っている人が語れるのは、その人が接した範囲での個人的なロシア人観ということになります。筆者もその例外ではありませんので、それをご了解の上で先をお読み頂ければと思います。

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