【連載:東北の起業家に聞く】「誰もが自分らしく働ける社会を」manaby・岡﨑衛氏

   

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「ソーシャル・ベンチャー」という言葉をご存知だろうか。社会問題の解決を主な目的とし、ビジネスを通じて解決を図るベンチャー企業のことだ。「社会起業家」とも呼ばれることもある。
そんななか、ここ東北で、破竹の勢いで拡大しているソーシャル・ベンチャーがある。東北有数のソーシャル・ベンチャーを率いるのは、株式会社manaby(マナビー)の岡﨑 衛(おかざき・まもる)社長だ。弱冠31歳・岡﨑社長にmanabyが展開する事業と、起業を志したルーツについて聞いた。

「連載:東北の起業家に聞く」とは?

本連載は、東北の若手起業家に、起業のルーツや事業にかける想いをインタビューし、東北の高校生・大学生といった次を担う世代へのメッセージをお届けする企画です。

岡﨑 衛(おかざき・まもる) 株式会社manaby代表取締役。1987年生まれ。宮城大学事業構想学部在学中の2009年に、株式会社ユニークアイ創業。2016年に株式会社manabyを立ち上げる。仙台市が主催する起業家支援プログラム「TOHOKU Accelerator Program 2017」で「共感賞」受賞。現在、manabyにて東北に7拠点、関東に6拠点を展開している。(2018年9月現在)

(提供:manaby)

岡﨑 衛(おかざき・まもる) 株式会社manaby代表取締役。1987年生まれ。宮城大学事業構想学部在学中の2009年に、株式会社ユニークアイ創業。2016年に株式会社manabyを立ち上げる。仙台市が主催する起業家支援プログラム「TOHOKU Accelerator Program 2017」で「共感賞」受賞。現在、manabyにて東北に7拠点、関東に6拠点を展開している。(2018年9月現在)

manabyとは?

manaby

(提供:manaby)

manaby(マナビー)は、宮城県仙台市を本社に置く障がい者への就労移行支援を実施する企業だ。利用者はEラーニングで、WordやExcelといったMicrosoft Office製品の基本操作やWebデザイン、プログラミングの基礎知識を学ぶことができる。各事業所には平均6人のスタッフが在籍しており、学習のスタートから就職・就労後の定着支援までワンストップでサポートをしてくれる。2016年の創業から事業拠点を毎年全国的に拡大を続けており、現在は宮城・福島などの東北地方に7拠点を、関東地方に6拠点を展開している。

「起業家」として産声を上げた大学時代

岡﨑社長が起業を志したのは高校生の頃だった。名門・聖和学園高校でサッカーと勉強に打ち込んだ後は、「自分で会社を立ち上げたい」と考えるようになった。進学先はおのずと、事業立ち上げやマネジメントを学ぶことができる 宮城大学事業構想学部が浮かんだ。

当時の宮城大は、開学して10年という新設校ならではの勢いも手伝い、学生による起業も盛んだった。その中で当時もっとも勢いがあったのが障がい者就業の分野で事業を展開していたウイングル(現:LITALICOワークス)だ。「大学3年生で起業したい」と思っていた岡﨑青年は、入学したその年の6月にインターン生としてウイングルの門を叩いた。

福祉は元々なじみの薄い分野だったものの、関わっていくうちに、社会に貢献し、かつ経済性もあるビジネスモデルにいつしか惹かれていった。「起業は福祉でやろう」おぼろげだったイメージが固まっていった。

2年生の2月に初めて起業し、現在も代表を務める株式会社ユニークアイを立ち上げた。知人のツテを辿って、まずは八戸で就労移行支援事業所を始めた。スタッフの多くが年上で、中には自分の親世代もいるなか、マネジメントは苦労の連続だった。一方、そういった苦労を重ねる中で、「共感してくれれば一緒に仲間として働いてもらえる」という手応えを掴んだのもこの時期だった。

manaby立ち上げのきっかけとなったのが、このユニークアイでの出会いだった。八戸の施設の利用者には、動画制作が得意な女性がいた。女性はある障害により、コミュニケーションにハンディキャップを抱えていた。一方、当時八戸で障害を持つ人が働ける仕事は、清掃や部品の組み立ていったごく限られた分野のものがほとんどだった。「ITスキルがあるが、コミュニケーションが苦手な子にとって適正な環境じゃない」と感じた。ハンディキャップを持っていても、一人一人が自分らしさを活かして働ける環境を築けないだろうか。2014年、新しいビジネスへの模索が始まった。

既に独自のミッションを持っていたユニークアイから独立して、「誰もが自分らしく働ける社会の実現」を目的とするmanabyが設立されたのは、事業構想から2年の2016年のことだった。

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