大川小訴訟は争点となりうるか?石巻市議選と住民の「復興」観

      2018/05/21

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5月20日に任期満了に伴い行われる宮城・石巻市議選。今回は、定数30に対して現職25人、元職2人、新人11人の計38人が立候補し、選挙戦の最終盤を争っている。本記事では、石巻市民への電話インタビューに基づき、住民の「復興」観の移り変わりや8日に市議会で上告決定があったばかりの大川小訴訟と今回の石巻市議選との関係を探った。

石巻市議会議員選挙(市議選)開票速報・結果 2018

石巻市の概要

石巻市は、宮城県の東部沿岸側に位置する市であり、人口は県内第二位の145,292人(今回の選挙人名簿登録者数124,788人となっている)。である。昔から、漁業の盛んな地域であり、市の特産品として笹かまぼこや金華サバ、ホヤなどが有名である。

「復興」から脱却しつつある石巻の住民たち

石巻市は、7年前の東日本大震災における津波によって甚大な被害が出た地域である。しかし、今回の選挙において、復興事業は大きな争点とならないとの見方がある。というのも、現在の住民の多くが、震災後「復興」から脱却しなければならないと意識をしているためだ。本紙が石巻市の住民を対象として行った電話取材では「いつまでも復興と言い続けているだけでは、石巻は活性化しない」といった意見も多くみられた。

こういった住民の意識が変わりつつあるのは、単に震災後の時間の経過によるものだけではない。震災から7年がたったいまでも、その爪痕が市内の至る所で見られるものの、市内の人口減少と政府から市内の住民や企業、団体への補助金と援助が年々縮小しているという現実が、石巻の住民の中で意識の変化をもたらしたと考えられる。別の住民は、震災復興に依存するのではなく、「これから私たちが石巻で生活し、地域に貢献していくことの意義を市民一人ひとりが改めて考えていかなければならない」と住民の思いを代弁してくれた。

今回の市議会議員選挙で重要な争点となるのは、「震災復興」の在り方ではなく、住民一人一人の力を合わせた石巻市の活性化の在り方とみられる。

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