中国だけではない、もう一つのキャッシュレス先進社会がアフリカに

   

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(出典:YouTube「M-PESA IN KENYA」 )

(出典:YouTube「M-PESA IN KENYA」)

世界で最も発展的なキャッシュレス社会はどこにあるのか?日本の方々は中国だと思っているかもしれないが、2011年の世界銀行の調査によれば、それは間違っている。今回の記事はアフリカ大陸のキャッシュレス社会の事情について紹介する。

出典:African techno-euphoria and the origins of Kenyan mobile exceptionalism
(https://oxfamblogs.org/fp2p/african-techno-euphoria-and-the-amazing-story-of-kenyan-exceptionalism/)

Mペサ(M-Pesa)とは?

Mペサ M-Pesa

(Photo by Realt0n12)

中国ではモバイル決済として、微信(WeChat:ウィーチャット)と支付宝(アリペイ)が広汎に知られている。二つともスマホを基盤として、アプリの形で日常生活に介入する。

しかし、ケニアではスマホの保有率が非常に低いだけではなく、中国の決済アプリで不可欠な銀行口座の保有率も高くない。

以上の背景を踏まえて、アフリカのキャッシュレス社会を牛耳っているのは、Mペサという決済サービスである。ケニアにあるSafaricomという会社によって運営されているMペサは、携帯電話のSIMカードにより機能している非接触型の決済・送金サービスである。

2006年の時に初めてケニア市場に進出し、現段階でケニアのGDPの30%相当の決済量を占め、全人口の60%相当の2700万人の利用者を獲得した。都市から田舎まで、ケニアの大手企業から個人運営の果物屋まで、Mペサは中国人のアリペイのようにケニアの人々の日常生活の中で不可欠な存在になった。

なぜMペサが成功したのか?

Mペサで現金を引き落としている場面。ユーザーはいわゆる「ガラケー」がメインで、人々は代理店を通じて窓口で振込や振替え、引落しを行う。

前に触れたように、ケニアでは、銀行口座の保有率が非常に低い。その状況を鑑みたMペサは銀行のネットワークから独立して、通信会社の形で現れた。利用方法としては、ポイントカードのように自分のSIMカードと関連したアカウントにチャージして、そのアカウントでの金によって決済を行う。銀行口座との紐づけの必要がないため、ケニアの人々に対してとても便利なサービスだ。ちなみに、今Mペサ利用者の3分の2は銀行口座を持っていない。また、すべての決済はSIMカードのSKTマニュアルから操作するので、スマホがなくても利用できる。

現金取引も便利にできる。都市から農村まで大量に設置されたMペサのエージェント店から簡単に現金を受け取れる。この取引の手数料は銀行の振替より非常に安い、短時間のうちに人気を集めた。また、現金の紛失あるいは強奪の恐れに常にさらされているケニア人に対しては、大量の現金を持ち歩くことが大変危険な行為である。Mペサを利用するなら、この心配はなくなることは確かである。

中国のモバイル決済企業の動き

Weibo Alipay

(出典:Weibo)

アフリカという巨大な市場の誘惑を受けて、中国のモバイル決済を牛耳っている二つの大手企業、テンセントとアリババも拡張の動きをアフリカに転じた。2015年から、WeChatペイとアリペイは続々とアフリカ市場に上陸した。

しかし、今の段階で、Mペサのメインの地位を揺り動かした兆しはまた見せていない。2017年の11月、アリペイが南アフリカに入った。しかし、提供しているのは、主に中国観光客向けのサービスに過ぎなくて、現地人の生活に入ったといえない。

一方で、WeChatは2015年で、「WeChatウォレット」を南アフリカでデビューさせたが、大きなヒットになっていなかった。明らかに、2つの会社はアフリカではまだヒットを出せていない様子だ。

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高 暁彦 (ガオ シャオイェン)
高 暁彦(ガオ シャオイェン)。1994年中国・四川省生まれ。上海華東師範大学政治学部卒業(法学学士)、現在は東北大学大学院法学研究科在学中(修士1年生)。専門は中国政治・中国政治史。

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