進撃の「シロート」ーー中国における「インフルエンサー」ビジネスの躍進

   

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「パワーブロガー」または「インフルエンサー」という言葉を聴いたことがありますか?それは「あるジャンルにおいて抜きん出たカリスマ性があり、インターネットで多くのフォロワーに支持されており、持続的に優れた「コンテンツ」を作れるだけではなく、自分の多大な影響力を活かしてコンテンツを現金化、ビジネス化できる個人・団体を指します。インフルエンサーを始める人のほとんどが芸能経験を持っていない普通の人です。オリジナルのコンテンツを作り、インターネットを通じて広げていきました。芸能人とは違い、一般的な生活と近い内容なので、共感も簡単に得られます。ソーシャルメディアが普及して以来、アメリカや日本、中国などの国では、インフルエンサーとして活躍する人がどんどん増えていきました。特に中国では、「Papiちゃん」という有名なインフルエンサーが、2015年に個人名義にも関わらず企業から2200万元(約3億円)もの投資を受けたことが中国メディアで話題になりました。そのため、「インフルエンサー」になりたい人が増えて、「インフルエンサー」を活かしたビジネスチャンスを狙う会社もどんどん出てきました。それでは本日は、中国において花開いたインフルエンサーの新時代について、皆さんにご紹介したいと思います!

(インフルエンサービジネスについての紹介です)

インターネットのスピード化による「インフルエンサー」の進化

インフルエンサーは中国語で「綱紅(ワンホン)」と呼ばれています。直訳すれば、インターネットにおける人気者という意味合いです。2015年の流行語になってはじめて、多くのネットユーザに注目され、社会に旋風を巻き起こしました。しかし、インフルエンサー現象は21世紀の頭にとっくに登場していました。そして、それはインターネットのスピード化に伴い拡大していきました。一例を挙げると、2G通信時代の携帯は文字しか読めないため、ネット文学や携帯小説の隆盛が興りました。インターネットで活躍していた作家たちがインフルエンサーの元祖とされています。

https://www.53shop.com/pp_news41583.html 大人気があるpapiちゃんです

それから、3G通信時代に入り、今で言うインスタグラマーのように目立つ写真を披露して話題を集めるインフルエンサーがデビューしました。しかし、作家と違い、写真をアピールするせいで批判されたインフルエンサーも多くいました。例えば、中国のSNS・Weiboでゴージャスライフを自慢した結果、物議を招くような事件を起こした郭美美(クオ・メイメイ)です。また婚活で高望みで思い上がりすぎた、「史上にもっとも凄い婚活女性」と称される「鳳姐(フォンジェー)」も典型的な事例の一つです。

写真のインフルエンサーと並んで、Weiboといったソーシャルメディアでブログを投稿し、鋭いツッコミで知名度を高めた各業界のエリート、芸能人もいます。例えば、エンジェル投資家薛蛮子(シウェ マンズ)、元グーグル中国の管理者である李開復(リ カイフ)が挙げられます。

いよいよ4G通信時代に入った現在では、ビデオを作ってインフルエンサーになる人が多くなりました。Youtuberみたいに、目立つコンテンツが含まれる「短いビデオ」(編者注:短視頻ダンシピンとも呼ばれる)を作ってからアップロードすることもあるし、ラインライブみたいに直接コンテンツをアピールしながら、ネットユーザとチャットするタイプもあります。

後者は今中国で一番はやっているタイプで、ライブインフルエンサーを中心とするサプライチェーンが整えられています。

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明確な分業があるサプライチェーン

はじめてインフルエンサーに触れた際に、ただパソコンの前に顔を見せて雑談をおしゃべりするだけで本当に稼げるのかと疑問に思ったことが何回もあります。たぶん私みたいにインフルエンサーはあまり苦労せずに数百万円をもらえる楽な仕事と最初に思う人が多いのではないでしょうか。しかし、インフルエンサーはアニメ、マンガと似ているコンテンツ産業の一つの事例です。その裏には明確で厳密な分業が絡んでいます。

インフルエンサービジネスにおけるサプライチェーンです

 

ライブは中国語で直播(ジーボー)と呼ばれています。インフルエンサーは先に芸能事務所と契約を結びます。外見から才能までの書類、面接などの審査を通過したら、正式に会社の育成対象になります。また、コンテンツやインフルエンス(影響力)がありそうな事件を作るIP会社と協力して、インフルエンサーによるコンテンツを輸出します。有名なインフルエンサーは自分ならではの十八番があり、例えばファッション、美食、ゲーム、化粧、笑い芸といったのコンテンツは人気があります。

インフルエンサーが集客して、コンテンツを披露するには、有力なプラットフォームと協力しないといけません。現在、インフルエンサーが活躍するプラットフォームと言えば、オンラインでは集客しやすいSNS、オフラインでは影響力が強い放送局またIP会社によるビデオサイトの三つがあります。だから、インフルエンサーの仕事はそんなに簡単ではないんですね。

しかし、インフルエンサーの後ろにはまだ一役存在しています。それは商品会社のマーケティング部門です。インフルエンサーはただ視聴者を楽しませるだけではなく、マーケティングの一役を担っています

インフルエンサー---マーケティングのステルス兵器

http://j.news.163.com/docs/10/2016081615/BUJP7GK205179180.html 金額の高い仮想プレゼントです。船や島などがあります

インフルエンサーが積極的に投資会社に狙われる理由といえば、その強大な集客力による現金化能力にあります。例えば、インフルエンサーがある食品をフォロワーに薦めたら、翌日に売り切れほど大人気になるかもしれません。また、インフルエンサーを介すれば、ロイヤリティーが高い消費者を見つけやすくなり、正確にターゲットを狙って商品を売り出せます。例えば、あるインフルエンサーが化粧のコンテンツをアピールしていた場合、フォローする人は化粧品が好きな人が大部分を占めると推定できます。もしコスメティック会社がインフルエンサーに協力して、宣伝してもらえれば伝統的な広告より低いコストで、集客効果を発揮できると期待できます。消費者研究報告書によると、インフルエンサーを通すことで消費する20代若者が特に多くなったことがわかりました。

ところが、それはビッグデータを利用され、裏でフォロワーの行為を分析する結果と緊密にかかわる結果です。

その他の現金化の方法としては、例えば知識所有権がますます大切に扱われる現在に、お金を支払ってはじめて中身を見ることができるコンテンツなどが挙げられます。それは知識シェアをライブするインフルエンサーの中によくみられることです。もうひとつ面白い方法としては仮想プレゼントで現金化することです。

プラットフォーム会社によりデザインされたLineスタンプみたいな「車」「飛行機」「船」「服」といった仮想のプレゼントがあります。フォロワーはプレゼントを電子マネーで買って、インフルエンサーにあげます。現実世界で高い物であればあるほど、仮装プレゼントも高くなります。ライブが終わってから、インフルエンサーはプラットフォームの運営方とやり取りして現金化します。

終わりに

コンテンツブランディングがますます盛り上がっている現在、インフルエンサービジネスがこれからも大きな勢いで進撃すると考えます。ただ、インフルエンサーの所得税やコンテンツの審査についての反論がよく見られます。しかし、どんな業界でも立派な上にも一層立派にするのが一般的なので、シェア経済みたいな「群雄割拠」で乱れるビジネスが浮き上るかもしれません。品質が高いコンテンツを作り、ユーザにポシティブパワーを伝えるインフルエンサーを育成するのがこれからの話題になるかもしれません。

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婷竹
婷竹(テイチク) 1991年生まれ。牡羊座。O型。中国東北地方瀋陽市出身。東北財経大学卒業。現在東北大学経済学研究科在学中(修士1年生)。趣味は読書、星座占い、ACG(アニメ・マンガ・ゲーム)音楽を歌うこと。ヴォーカルユニット・Kalafinaの熱狂的ファン。自慢の料理は中華風豚足の煮込み。

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