本当に理解してますか?あなたの身近な漢方薬

   

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こんにちは!東北大学学生記者のリンビンチンです!中国の漢方薬文化の歴史は数千年前にさかのぼります。この中には沢山の知識と経験が詰まっています。

以前、日本の病院で漢方薬をもらった時「あっ!漢方薬!日本でも流行ってるのかな?」とびっくりしました。

長細いパッケージを開けると、茶褐色の粉が入っています。

日本では多分粉を直接口に入れて水で飲み込む人が多いのではないでしょうか?中国では、この粉をお湯などで溶いてから服用します。漢方薬については、日本をはじめとした外国であまりよく理解されていないと思います。今回は日本といった西洋医学と中国医学の違いを通して、現在の中国医学が直面している問題について紹介したいと思います。

中国の病院のシステム

実は中国の病院のシステムは、日本の病院とは違います。普通の病院では西洋薬を患者に出しますが、漢方薬がもらえるのは漢方病院だけです。

漢方薬の組み合わせは草や動物などがあります。中国の漢方病院では、医者は患者の脈や舌の苔、目の色などで病気を診断する場合が多いです。このような漢方病院で患者に出される漢方薬は、日本と違って、草や動物の一部分などをそのままの姿形で処方されます。

もちろん、最初から一回分の分量で正確に測ってあります。一週間分の漢方薬を家に持ち帰って、自分で鍋で煮出して飲みます。すごく臭うので周りの人に迷惑をかけるかもしれませんが、このような方法が一番病気に効くと思います。でも、この方法は周りの人々に迷惑を掛けたくない日本人には向かないかもしれませんね?

漢方薬の国際化はなぜ難しい?

文化の差

もし漢方薬を商品として考えた場合、国際化が難しい原因は文化の差です。例えば漢方薬の有効性を説明しても、外国の研究者では理解しがたい部分があります。

漢方薬は中国の伝統文化の一部なので、特有の理論根拠と言葉があります。例えば「上火」(シャンフォ)は栄養を取りすぎた状態を意味し、この状態になると、口内炎になったり、にきびが出てきたりする場合があります。

「気虚」(チィシュー)は調子が悪く、体がぐったりし、顔色が白いような状態です。このような状態になる原因は先天的な虚弱体質や加齢、大きな手術の後、あるいは疲労の蓄積などです。

「脾虚」(ピシュー)とは脾臓の機能が異常になることです。「脾虚」の症状は嘔吐や手足の冷えです。

このように、解釈することが大変であるため、漢方薬文化を深く学ばなくてはなりません。その過程で色々な誤解が生じるのではないでしょうか。

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西洋医学の専門家による中国医学についての見解

西洋薬などは、毎回0.2mgを一日3回などの定量的な治療ですが、中国医学は調理を元にした治療手段です。西洋医学の著しい効果を元にした考え方と違い、体全体のバランスが第一として考える中国医学は、慢性病など西洋医学では対応しきれない病気に効くことが段々認識されていきました。

しかしながら、アメリカのいくつかの州や、中国医療を認めない機構などは多いかもしれません。世界中に普及するにはまだまだ時間が掛かっています。西洋医学から見た、中国医学にはプラスマイナスの側面があります。

中国の漢方薬は科学的ではない?

実は西洋の考え方から見ると、中国医学や漢方薬は科学的とは言えません。なぜかというと、科学はランダム臨床試験など厳格な手段を使って有効と証明しますが、中国医学は科学的な根拠が乏しいからです。しかし、現代の西洋医学が解明できない病理や、一応治せても何度も繰り返す病気など、様々な問題があります。

[YouTube動画のリンク(刮痧の動画 ※一部刺激の強い映像がございますので、閲覧の際はご注意ください)]

そういった中国医学と西洋医学の認識のギャップを知ることができるお勧めの映画があります。「刮痧」(グワシャ) は中国と米国の文化の差を描いた映画です。

アメリカで生活をしていた中国人の男性は、実家のお父さんをアメリカに迎え、一緒に生活を始めます。

ある日、男性の5歳の息子が突然発熱しました。男性の父は英語が全然読めないので、中国民間に広まっていた刮痧の療法で男性の息子を治療しました。

刮痧は皮膚をこすって体内の老廃物を肌の表面に浮き上がらせ、排出を促す中国の伝統的な民間療法です。しかし刮痧をすると背中に赤い痕が残るので、男性が息子を虐待したとする証拠にされてしましました。

法廷で中国医療を全く理解できない裁判官は男性の監護権を剥奪したため、本来は幸せな家庭が、文化の差でばらばらになってしまったというストーリーです。

一方で、アメリカで鍼灸師は増えている

一方、中国医学は、科学的とは思えないにも関わらず、複雑な病気を完全に治した例が沢山あります。

現在は、中国医療に対して否定的な意見が多いアメリカの研究者の中でも、中国医学を勉強している人は少なくないです。アメリカでは現在、約3万人以上が鍼灸師免許をもっていて、その中の5000人程度は西洋医師と言われています。アメリカは州ごとに免許を獲得するために必要な要件が違います。一般的には、1700~4000時間程で相関課程を勉強し、950時間の臨床実習の経験を持っている事が一般的です。

まとめ

いかがですか?筆者は科学で解明できない医療手段を否定するのはまだ早いと思います。

事実、現代の西洋医学が解明できない病気や、一応治せても何度も繰り返す病気など、西洋医学のみでの解決では様々な問題があります。一方、中国医学は、科学的とは思えないにも関わらず、複雑な病気を完全に治した例が沢山あります。

中国の医学は2000年の歴史を持っていて、ほんの数百年の歴史しかない西洋医学で証明できない方法が全く効かないとは、必ずしも言い切れないと思います。

しかし日本人も中国人も、その他の外国人も、漢方薬の豊富な文化に対して認識不足のため、誤解している場合も多いでしょう。

その根本的な原因は、長い間中国の薬文化の研究と宣伝力が足りなかったためです。このままでは、漢方薬の継承、発展と普及に非常に不利になります。

人は自分の周りのすべてのものを完全に理解することはできないので、自分が理解できない世界でも謙虚な態度で勉強することが必要だと思います。

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林冰清 (リン ビンチン)
1991年生まれ。中国杭州市出身。アメリカ・マイアミ大学卒業、現在東北大学経済学研究科在学中(修士1年生)。専門は経済史と対比研究。政治プレス新聞社・学生記者。

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