【連載】ロシアの実像を探る(11)ロシアとっての民主主義

   

スポンサーリンク

 

ロシアが抱く西側への疑念、その帰結とは

https://pixabay.com

 

結局ロシアは西側にいいように扱われ騙されているだけではないのか。そればかりか、中東の例でも分かるように、米国は自分の気に入らない相手国に対しては力ずくでもそれを倒しに懸かることを躊躇せず、一度状況が変わればロシアもその倒される対象になりかねない――、といった強い懸念が醸成されます。確かに第二次世界大戦後に、中東や中南米で他国の政府転覆を米国が狙ったことは明らかになっています。

 

とすれば、米国や他の西側諸国が、ロシアもそれに倣えと唱える民主主義とは、所詮は強引に国家意思を押し通すに当たっての適当なカモフラージュに過ぎないのではないか、という疑念が生まれるのも不思議ではありません。

為政者側のこうした受け止め方はさらに、非民主的であることを理由としたロシア国内での政権批判があるとするなら、それは西側の反露的な意図を助けるだけの話に過ぎない、という結論に至ってメディアや野党が抑圧の対象になっていきます。

 

第7回までに書いた通り、ロシアの民は政権に従順とばかりは言えません。これに多民族問題も重なって、その統治がかなり厄介な国なのです。内部を纏めることが面倒な上に、外敵への警戒を常に怠ってはならないとなれば、政権にとって即応体制が常に最重要とされます。統治の過程で皆の意見を聞いて、という余裕が失われるのは当然の結果なのかもしれません。

 

************************************

茅野 渉(Chino Wataru)

スポンサーリンク

https://www.levada.ru/2016/04/07/mezhdunarodnye-otnosheniya-2/

1 2 3

 - アジア・世界ニュース, 知の発信 , ,