【連載】ロシアの実像を探る (9)世界の中のロシア経済 [茅野 渉]

      2018/11/02

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名目GDP世界12位のロシア、その実態とは

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一国の経済規模を見る目安に名目GDP(国内総生産)の値が使われます。このGDPとは、やや乱暴に言えば、1年間でその国の企業や国民がどれだけの利益(粗付加価値)を挙げたのか、という数値です。

IMFによれば、2017年のロシアのこの名目GDPは1兆5275億ドルで世界第12位となり、同じ年の日本の経済規模の1/3以下ということになります。人口で日本を上回る国の稼ぎが日本より少ないということになりますから、当然一人当たりのGDPではもっと差が付きます。面積が日本の45倍もあり、あらゆるといって良いほどの天然資源に恵まれているはずなのに、です。

名目GDPでは、それぞれの国の通貨で表わされた数値を比較できるように米ドル等に換算しますから、通貨が米ドルに対して変動すればその度合い次第で規模が変わってしまいます。元の通貨でそれなりの稼ぎが示せても、それが対米ドルで下落してしまったら、ドル建てではさほどでもないといった結果にもなります。最近のロシア経済の地位の低下には、この自国通貨であるルーブルの大幅な切り下げも影響しています。

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