特殊性がテロを誘発する?ウクライナ情勢の行方

   

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ウクライナ南東部ドネツク州の中心都市ドネツクにあるカフェで先月31日、爆弾が突然爆発し、親ロシア派の武装勢力「ドネツク人民共和国(DNR)」の最高指導者アレクサンドル・ザハルチェンコ氏が死亡した。事件後、DNRやロシア政府はウクライナ政府が関与したテロ事件だと強く非難する声明を出した。一方、ウクライナ政府は自らの関与を否定し、DNR側とロシア側支援者の間での内部抗争によるものだとしている。今後、ドネツク州や隣接するルガンスク州などで続くウクライナ軍と親ロシア派武装勢力の間で戦闘がさらに激化することが懸念される。

テロの背景はクリミア併合とウクライナ危機

2014年のウクライナ騒乱(photo by Mstyslav Chernov)

2014年のウクライナ騒乱(photo by Mstyslav Chernov)

2014年1月、ウクライナで親ロシア派のヤヌコビッチ政権が市民の抗議デモで崩壊し、親欧米政権が誕生すると、ロシアは翌月にロシア系住民が多い南部クリミア半島に軍を展開した。そして3月に実施された住民投票によって、ロシアへの編入賛成派が圧倒的多数で勝利し、正式に併合が宣言された。それ以降、親ロシア派の住民が多いドネツク州やルガンスク州でも親ロシア派の武装勢力の活動が活発になり、現在も同武装勢力が実効支配する領域ではウクライナ政府の管轄は及んでいない。

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和田 大樹(わだ・だいじゅ)オオコシセキュリティコンサルタンツ シニアアナリスト兼アドバイザー/清和大学講師。国際政治学や安全保障論を専門とし、国際テロ分野においてアカデミアを中心に、シンクタンク、コンサルティング会社など幅広く活躍。2014年5月に主任研究員を務める日本安全保障・危機管理学会から奨励賞を受賞。著書に『テロ・誘拐・脅迫 海外リスクの実態と対策』(2015年7月 同文舘出版)など。

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