ロシアワールドカップにおけるテロの脅威

   

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開催国となっているサッカー・ロシア代表(出典:www.rfs.ru)

開催国となっているサッカー・ロシア代表(出典:www.rfs.ru)

今月14日から来月15日にかけて、世界最大のスポーツの祭典「サッカーワールドカップ」がロシアで開催される。筆者も小学校から大学にかけてサッカーに打ち込んできたことから、毎回のことではあるが、今回のロシアワールドカップを非常に楽しみにしているファンの1人だ。周知のとおり、昨今の日本代表については賛否両論があり、以前のワールドカップと比較するとそれほど盛り上がっていないようにも感じられるが、サッカー愛好家として、是非とも日本代表には最善を尽くして頂きたい。

イスラム過激派によるテロに脅かされてきたロシア

サンクトペテルブルク テロ プーチン

2017年に起きたサンクトペテルブルク爆破テロ事件では、プーチン大統領も犠牲者に喧嘩を行った(photo from kremlin.ru)

しかし、それを主催するロシアは開催期間中におけるテロの脅威に神経を尖らせている。特に、イスラム過激派によるテロにロシアは長年悩まされており、今大会期間中にもそれによるテロが発生する潜在的なリスクがある。もちろん内戦が続くシリアやアフガニスタンほどテロ発生の可能性が高いわけではないが、以下の年表を見ると、ロシアでは21世紀以降も断続的にイスラム過激派によるテロが起きている。

もちろん上記のテロ事件だけではなく、チェチェン共和国やダゲスタン共和国、イングーシ共和国などロシア南部カフカス地域では、そこを拠点とするイスラム過激派によるテロ事件が頻繁に発生している。そこを拠点とするイスラム過激派は、もともとは2度に渡るチェチェン紛争を発端とした分離独立主義勢力であったが、21世紀以降の国際テロ組織アルカイダが掲げるグローバル・ジハード思想も影響し、イスラム国家の創設など宗教主義的な思想や理念を色濃く見せるようになった。2007年には、当時の幹部であったドク・ウマロフ氏が「カフカス首長国(Caucasus Emirate)」という組織の誕生を宣言し、上記の2009年11月、2010年3月、2011年1月の事件で犯行声明を出し、さらには2013年7月には、その翌年に開催のソチ五輪を批判する声明を発表した。このカフカス首長国はアルカイダとの関係が強く指摘されていた。

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和田 大樹(わだ・だいじゅ)オオコシセキュリティコンサルタンツ シニアアナリスト兼アドバイザー/清和大学講師。国際政治学や安全保障論を専門とし、国際テロ分野においてアカデミアを中心に、シンクタンク、コンサルティング会社など幅広く活躍。2014年5月に主任研究員を務める日本安全保障・危機管理学会から奨励賞を受賞。著書に『テロ・誘拐・脅迫 海外リスクの実態と対策』(2015年7月 同文舘出版)など。

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