中国の大学院で体験できる、一味違った留学

   

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中国でも日常的な「留学生」の存在

名門・清華大学の「新歓」行事。中国人留学生のほか欧米からも留学生が集まっている。

ゴールデンウイークが明け、日本の大学生も少しずつ新しい環境に慣れてきた頃だろうか。近年、日本国内の大学のキャンパスでは、外国人留学生の姿が目立つようになっている。特に、中国人留学生の存在はもはや日常的な光景だ。2017年の統計によれば、国内の高等教育機関では約7万9千人の中国人留学生が学んでいるという。

一方で、お隣の中国においても、大学での外国人留学生の存在はごく普通の光景である。2017年には、およそ49万名の外国人留学生が大学をはじめ中国の高等教育機関に在籍した。

中国で学ぶ留学生のなかには、大学院に在籍し、修士や博士の学位の取得を目指す者も多い。その場合、滞在する時間も2~4年と長く、また学位論文の提出が必要であり、それなりの難関であるといえる。現在、国際社会における中国の大学の評価は高まっており、熱心に研究に取り組み成果を挙げる学生も多いが、なかには出身国の政府や大学から派遣され、研究や政治参加の場面で両国政府からの「縛り」をかけられている学生もいる。

自国と中国政府の「縛り」による苦労

中国にいる留学生の出自はさまざまであるが、出身国の政府や大学から派遣され、数年間中国に滞在し、学位を取得したのちに本国の機関に復帰するというタイプの留学生が一定数を占める。とくに、東南アジアやアフリカの各国から来ている学生に多い。

筆者の周囲でも、「観光関係の官公庁に勤務していたので、こちらでは旅行業について学んでいます」、「本国では中国語専攻の主任でした」という人がいた。仕事や学問の経験を積み、多くは30代である彼らのキャリアや知見は、一面では留学生の質をあげているといえる。

自分のキャリアを活用して海外で活躍しているように見える彼らだが、 中国と自国のコネクションのもとで派遣されてくる彼らの中には、両国政府の「縛り」による苦労を感じさせる者も少なくない。例えば、派遣元が博士論文のテーマを予め決めたうえで、適格者を派遣する場合もある。筆者の同級生には、「法学の面から見る一帯一路計画」を研究する東南アジア出身の女性がいた。彼女は言葉少なく、上品で、普段は打ち解けた性格だったが、クラスメートが政治について質問しても明確に答えることはなかった。

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春申游客
地方大学の大学院で中国近現代文学を学んでいる。過去に上海に語学留学の経験あり。地方の小説を読んで誌上旅行するのが趣味。

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