190回通常国会 衆議院本会議 第18号-国会発言議事録

   

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第190回国会 本会議 第18号
平成二十八年三月二十二日(火曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第十号
  平成二十八年三月二十二日
    午後一時開議
 第一 地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案(災害対策特別委員長提出)
 第二 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第三 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第四 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件
 第五 独立行政法人環境再生保全機構法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第六 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第七 自殺対策基本法の一部を改正する法律案(参議院提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 中央選挙管理会委員及び同予備委員の指名
 人事官任命につき同意を求めるの件
 会計検査院情報公開・個人情報保護審査会委員任命につき同意を求めるの件
 情報公開・個人情報保護審査会委員任命につき同意を求めるの件
 公益認定等委員会委員任命につき同意を求めるの件
 公認会計士・監査審査会会長及び同委員任命につき同意を求めるの件
 行政不服審査会委員任命につき同意を求めるの件
 中央更生保護審査会委員任命につき同意を求めるの件
 日本銀行政策委員会審議委員任命につき同意を求めるの件
 日程第一 地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案(災害対策特別委員長提出)
 日程第二 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第三 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第四 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件
 日程第五 独立行政法人環境再生保全機構法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第六 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第七 自殺対策基本法の一部を改正する法律案(参議院提出)
 児童扶養手当法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑
    午後一時二分開議
○議長(大島理森君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
○議長(大島理森君) この際、御紹介申し上げます。
 ただいまフェルナンド・ダ・ピエダーデ・ディアス・ドス・サントス・アンゴラ共和国国会議長御一行が外交官傍聴席にお見えになっておりますので、諸君とともに心から歓迎申し上げます。
    〔起立、拍手〕
     ――――◇―――――
 中央選挙管理会委員及び同予備委員の指名
○議長(大島理森君) 中央選挙管理会委員及び同予備委員の指名を行います。
○伊藤忠彦君 中央選挙管理会委員及び同予備委員の指名については、その手続を省略して、議長において指名されることを望みます。
○議長(大島理森君) 伊藤忠彦君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。よって、動議のとおり決まりました。
 議長は、中央選挙管理会委員に
      神崎 浩昭君    高部 正男君
      佐藤 泰介君    橋本 文彦君
   及び 佐々木憲昭君
を指名いたします。
 また、同予備委員に
      元宿  仁君    久米  晃君
      尾崎 智子君    遠藤 乙彦君
   及び 吉井 英勝君
を指名いたします。
     ――――◇―――――
 人事官任命につき同意を求めるの件
 会計検査院情報公開・個人情報保護審査会委員任命につき同意を求めるの件
 情報公開・個人情報保護審査会委員任命につき同意を求めるの件
 公益認定等委員会委員任命につき同意を求めるの件
 公認会計士・監査審査会会長及び同委員任命につき同意を求めるの件
 行政不服審査会委員任命につき同意を求めるの件
 中央更生保護審査会委員任命につき同意を求めるの件
 日本銀行政策委員会審議委員任命につき同意を求めるの件
○議長(大島理森君) お諮りいたします。
 内閣から、
 人事官
 会計検査院情報公開・個人情報保護審査会委員
 情報公開・個人情報保護審査会委員
 公益認定等委員会委員
 公認会計士・監査審査会会長及び同委員
 行政不服審査会委員
 中央更生保護審査会委員
及び
 日本銀行政策委員会審議委員に
次の諸君を任命することについて、それぞれ本院の同意を得たいとの申し出があります。
 内閣からの申し出中、
 まず、
 人事官に吉田耕三君を、
 情報公開・個人情報保護審査会委員に池田陽子君及び渡井理佳子君を、
 公認会計士・監査審査会委員に吉田慶太君、山田辰己君及び八木和則君を、
 行政不服審査会委員に小早川光郎君を
任命することについて、申し出のとおり同意を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(大島理森君) 起立多数。よって、いずれも同意を与えることに決まりました。
 次に、
 会計検査院情報公開・個人情報保護審査会委員に吉田広司君、石津寿惠君及び中西敬子君を、
 情報公開・個人情報保護審査会委員に岡田雄一君、白井玲子君、岡島敦子君、池田綾子君、秋定裕子君、下井康史君及び中川丈久君を、
 公益認定等委員会委員に山下徹君、小森幹夫君、小林敬子君、双木小百合君、西村万里子君、北地達明君及び堀裕君を、
 公認会計士・監査審査会会長に廣本敏郎君を、
 同委員に松井隆幸君、木村明子君、徳賀芳弘君、佐藤淑子君、淵田康之君及び水口啓子君を、
 行政不服審査会委員に市村陽典君、戸谷博子君、伊藤浩君、大橋洋一君、中山ひとみ君、成瀬純子君及び山田博君を、
 中央更生保護審査会委員に松浪克文君を
任命することについて、申し出のとおり同意を与えるに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。よって、いずれも同意を与えることに決まりました。
 次に、
 行政不服審査会委員に戸塚誠君を
任命することについて、申し出のとおり同意を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(大島理森君) 起立多数。よって、同意を与えることに決まりました。
 次に、
 日本銀行政策委員会審議委員に櫻井眞君を
任命することについて、申し出のとおり同意を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(大島理森君) 起立多数。よって、同意を与えることに決まりました。
     ――――◇―――――
○議長(大島理森君) 日程第一は、委員長提出の議案でありますから、委員会の審査を省略するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
 日程第一 地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案(災害対策特別委員長提出)
○議長(大島理森君) 日程第一、地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の趣旨弁明を許します。災害対策特別委員長野田聖子君。
    ―――――――――――――
 地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔野田聖子君登壇〕
○野田聖子君 ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及びその内容を御説明申し上げます。
 地震防災対策特別措置法は、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、平成七年六月に、地震による災害から国民の生命、身体及び財産を保護するため、地震防災緊急事業五カ年計画の作成及びこれに基づく事業に係る国の財政上の特別措置等について定めることにより、地震防災対策の強化を図り、もって社会の秩序の維持と公共の福祉の確保に資することを目的として、災害対策特別委員会の提出により制定されたものであります。
 本法に基づき、各都道府県においては、地震防災緊急事業五カ年計画を定め、施設等の整備等を鋭意進めてきたところであります。しかしながら、日本各地で地震が多発し、また、首都直下地震等の発生が懸念されている現状に鑑みれば、地震防災対策のなお一層の充実強化を図る必要があります。
 これまで、本法における国庫補助率のかさ上げ等に係る規定につきましては、五年ごとに延長を行ってまいりました。現在、その期限は、本年三月三十一日までとなっております。
 本案は、地震防災対策特別措置法の実施の状況に鑑み、地震防災緊急事業に係る国の負担または補助の特例等の措置に係る規定の有効期限を平成三十三年三月三十一日までさらに五年延長する改正を行おうとするものであります。
 以上が、本法律案の提案の趣旨及びその内容であります。
 本案は、去る十八日の災害対策特別委員会において、内閣の意見を聴取した後、全会一致をもって成案と決定し、これを委員会提出法律案とすることに決したものであります。
 何とぞ議員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(大島理森君) 採決いたします。
 本案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第二 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(大島理森君) 日程第二、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。経済産業委員長高木美智代君。
    ―――――――――――――
 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔高木美智代君登壇〕
○高木美智代君 ただいま議題となりました法律案につきまして、経済産業委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書において、温室効果ガスの排出量を基準年比で六%削減する目標が我が国に課せられました。
 本案は、この削減目標の達成に資するために新エネルギー・産業技術総合開発機構が行ってきた排出量取引等の業務について、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法附則において平成二十八年三月三十一日までとされている廃止期限を迎えるとともに、我が国は、京都議定書による温室効果ガスの削減目標を達成し、これまで同機構が行ってきた当該業務を継続する必要がなくなったことから、これを廃止する等の措置を講ずるものであります。
 本案は、去る三月十五日本委員会に付託され、翌十六日林経済産業大臣から提案理由の説明を聴取した後、十八日に質疑を行い、同日、質疑終局後、採決を行った結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(大島理森君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第三 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(大島理森君) 日程第三、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。法務委員長葉梨康弘君。
    ―――――――――――――
 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔葉梨康弘君登壇〕
○葉梨康弘君 ただいま議題となりました法律案につきまして、法務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、下級裁判所における事件の適正かつ迅速な処理を図るため、判事の員数を三十二人増加するとともに、裁判所の事務を合理化し及び効率化することに伴い、裁判官以外の裁判所の職員の員数を三十六人減少しようとするものであります。
 本案は、去る三月八日本委員会に付託され、翌九日岩城法務大臣から提案理由の説明を聴取し、十六日質疑を行い、同日質疑を終局しました。十八日、討論を行い、採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、本案に対し附帯決議が付されたことを申し添えます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(大島理森君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(大島理森君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第四 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件
○議長(大島理森君) 日程第四、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。外務委員長岸信夫君。
    ―――――――――――――
 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔岸信夫君登壇〕
○岸信夫君 ただいま議題となりました在日米軍駐留経費負担に係る特別協定につきまして、外務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本協定は、本年一月二十二日、東京において署名されたものであり、在日米軍駐留経費の我が国による負担を図り、我が国にある合衆国軍隊の効果的な活動を確保するため、経費の分担について定める日米地位協定第二十四条について新たな特別の措置を講じようとするものであります。
 その主な内容は、
 第一に、我が国は、平成二十八年から平成三十二年の会計年度において、合衆国軍隊等のために労務に服する労働者に対する一定の給与及び合衆国軍隊等が公用のため調達する光熱水料等の支払いに要する経費の全部または一部を負担すること、
 第二に、我が国の要請に基づき、合衆国軍隊の訓練が日本国内のほかの訓練場または米国の施政下にある訓練場に移転された場合、我が国は移転に伴い必要となる追加的経費を負担すること、
 第三に、米国は、これらの経費の節約に一層努めること
等であります。
 なお、本協定は、平成三十三年三月三十一日まで効力を有することとなっております。
 本件は、去る三月十日本会議において趣旨の説明及び質疑が行われた後、外務委員会に付託されました。
 本委員会におきましては、翌十一日岸田外務大臣から提案理由の説明を聴取し、十六日及び十八日に質疑を行い、討論の後、採決を行いました結果、本件は多数をもって承認すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(大島理森君) 採決いたします。
 本件を委員長報告のとおり承認するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(大島理森君) 起立多数。よって、本件は委員長報告のとおり承認することに決まりました。
     ――――◇―――――
 日程第五 独立行政法人環境再生保全機構法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(大島理森君) 日程第五、独立行政法人環境再生保全機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。環境委員長赤澤亮正君。
    ―――――――――――――
 独立行政法人環境再生保全機構法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔赤澤亮正君登壇〕
○赤澤亮正君 ただいま議題となりました法律案につきまして、環境委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、環境の保全に関する研究及び技術開発を効率的、効果的に推進するため、当該研究及び技術開発の実施及び助成に係る業務を独立行政法人環境再生保全機構の業務の範囲に追加するとともに、役職員に係る守秘義務規定の整備等の措置を講じようとするものであります。
 本案は、去る三月十四日本委員会に付託され、翌十五日丸川環境大臣から提案理由の説明を受け、十八日に質疑を行いました。同日、質疑を終局した後、討論を行い、採決いたしましたところ、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(大島理森君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(大島理森君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第六 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(大島理森君) 日程第六、子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。内閣委員長西村康稔君。
    ―――――――――――――
 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔西村康稔君登壇〕
○西村康稔君 ただいま議題となりました法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、子ども・子育て支援の提供体制の充実を図るため、事業所内保育業務を目的とする施設等の設置者に対する助成及び援助を行う事業を創設するとともに、一般事業主から徴収する拠出金の率の上限を引き上げる等の措置を講ずるものであります。
 本案は、去る三月十五日本委員会に付託され、翌十六日加藤国務大臣から提案理由の説明を聴取し、十八日に質疑を行いました。
 質疑終局後、本案に対し、自由民主党、民主・維新・無所属クラブ、公明党、おおさか維新の会及び改革結集の会の五会派共同提案により、政府は、財源を確保しつつ、幼稚園教諭及び保育士等の処遇改善並びに子ども・子育て支援に係る人材確保のための所要の措置を講ずるものとすることを内容とする修正案が提出され、趣旨の説明を聴取いたしました。
 次いで、討論を行い、採決いたしましたところ、修正案は全会一致、修正部分を除く原案は賛成多数をもって可決され、本案は修正議決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(大島理森君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(大島理森君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり修正議決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第七 自殺対策基本法の一部を改正する法律案(参議院提出)
○議長(大島理森君) 日程第七、自殺対策基本法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。厚生労働委員長渡辺博道君。
    ―――――――――――――
 自殺対策基本法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔渡辺博道君登壇〕
○渡辺博道君 ただいま議題となりました自殺対策基本法の一部を改正する法律案について、厚生労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、自殺対策の一層の推進を図るため、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は、
 第一に、基本理念として、自殺対策が生きることの包括的な支援として実施されなければならないこと等を加えること、
 第二に、自殺予防週間及び自殺対策強化月間を設けること、
 第三に、都道府県は都道府県自殺対策計画、市町村は市町村自殺対策計画をそれぞれ定めるものとするとともに、国は、これらの計画に基づいて自殺対策のために必要な事業等を実施する都道府県または市町村に対し、交付金を交付することができること、
 第四に、調査研究等の推進及び体制の整備等の基本的施策を拡充すること、
 第五に、政府は、自殺対策を推進するにつき、必要な組織の整備を図るものとすること
等であります。
 本案は、参議院提出に係るもので、去る二月二十四日本委員会に付託され、三月十八日、参議院厚生労働委員長から提案理由の説明を聴取し、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(大島理森君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 児童扶養手当法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
○議長(大島理森君) この際、内閣提出、児童扶養手当法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。厚生労働大臣塩崎恭久君。
    〔国務大臣塩崎恭久君登壇〕
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま議題となりました児童扶養手当法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 一人親家庭は、子育てと生計を一人で担わなければならず、生活上のさまざまな困難を抱えております。特に、子供が二人以上の一人親家庭においては、より経済的に厳しい状況にあります。
 このため、児童扶養手当について、特に経済的に厳しい状況にある一人親家庭に重点を置いた改善を図ることとし、この法律案を提出いたしました。
 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
 児童扶養手当につきまして、支給要件に該当する児童であって母が監護するもの等が二人以上である場合における加算額のうち、第二子に係る加算額を月額五千円から月額最大一万円に、第三子以降の児童に係る加算額を月額三千円から月額最大六千円に増額するとともに、これらの加算額について、全国消費者物価指数の変動に応じて改定する物価スライド制を設けるものであります。
 なお、この法律の施行期日は、平成二十八年八月一日としております。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
     ――――◇―――――
 児童扶養手当法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
○議長(大島理森君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。初鹿明博君。
    〔初鹿明博君登壇〕
○初鹿明博君 維新の党の初鹿明博です。
 民主・維新・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました児童扶養手当法の一部を改正する法律案について質問いたします。(拍手)
 子供の貧困が深刻な課題となっていることは御承知のとおりです。子供の相対的貧困率は約一六%にも上り、六人に一人の子供が貧困状態にあります。
 海外との比較では、我が国の子供の相対的貧困率はOECD加盟諸国三十四カ国中十番目に高くなっています。とりわけ一人親の窮状は深刻で、何とOECD諸国で最悪の五〇・八%となっています。
 我が国は、米国、中国に続いて世界三番目のGDPを誇る経済大国であるのに、相対的貧困率が先進国の中で最低水準にあることを考えると、格差の是正、特に一人親世帯の格差を是正し、格差の世代間連鎖を断ち切ることが急務であることは、議場の皆さん、共有していただけることと思います。
 議場にいる皆さんの三分の一は世襲議員であり、その他の議員の多くも、過去の華々しい経歴を拝見すると、貧困家庭とは縁遠い裕福な家庭に育った方が多いことと思います。貧困家庭で育つということがどういうことなのか、なかなか理解できないかもしれません。
 みんなが持っているゲームを一人持っていない。遠足のとき、お弁当がなくて、木の下でぽつんと一人、友達が楽しくお弁当を食べているのを眺めなくてはならない。友達がサッカーや野球のチームで生き生きと活動していることを横目に、弟や妹の世話に追われる。そして、行きたい高校や大学への進学を家庭の経済的な理由で諦めなければならない。このような経験を積み重ね、悔しく、せつなく、つらい思いを続けてきた子供たちが日本には数多くいることを想像しながら質問を聞いていただきたいと思います。
 塩崎大臣、月末近くに預金通帳を開いてため息をついた経験はございますか。
 家賃が今月引き落とせるかな、その前に引き落とされるものはなかっただろうか、子供たちは給食があるから自分のお昼は抜くようにしよう、夕食のおかず一品減らさなきゃ。貧困家庭では、毎月の支払いに追われて日々の暮らしを送っています。公共料金も家賃も子供の塾や習い事の月謝もサラ金の返済も、みんな月払いです。大臣は当然御存じですよね。
 ところが、児童扶養手当は、四月、八月、十二月の年三回の四カ月のまとめ払い。一方、一人親に限らず十五歳まで支給される児童手当も、二月、六月、十月の、同じく年三回。つまり、偶数月には手当がまとまって入ってくるけれども、奇数月は手当なし。一旦、奇数月に支払いが滞って、手当の入った偶数月に滞納している公共料金や家賃をまとめて払うサイクルに陥ってしまうと、そこから抜け出すことはできず、奇数月ごとに苦しい生活を強いられてしまいます。毎月決まった支払いがあるのに、収入が毎月なければ、家計管理が難しいことは容易に想像できるのではないでしょうか。
 この質問をするに当たって、しんぐるまざあず・ふぉーらむの赤石千衣子代表初め、当事者や貧困問題などに取り組んできた方々に御意見を伺ったところ、真っ先に上がったのは、手当の支給を月払いにしてほしいというものでした。
 これが一人親世帯の実感なのですが、安倍総理は、予算委員会での西村智奈美議員の質問に対して、市町村、自治体の事務負担から考えて厳しい、当時の山井政務官も全く同じ答弁をしていると答えています。ほかの問題では民主党政権の行ってきたことを全否定するような発言を繰り返しているのに、なぜこの件については民主党の答弁を引き継ぐんですか。ほかのことと同じように、民主党政権ではできなかったことをやるんだと意気込んだらどうですか。
 そもそも、できないと言った山井議員も、野党五党で提出した改正案の提出者になっています。自治体の都合を優先するのではなく、貧困状態に苦しんでいる一人親世帯の生活実態に寄り添おうと、山井議員も心を入れかえているんですよ。
 また、公明党は、民主党政権当時、毎月とまではいきませんでしたが、二カ月ごとに支給する改正案を提出しました。年三回では家計管理が難しいという思いは一緒なんじゃないですか。
 塩崎大臣に伺います。
 児童扶養手当の支給を年三回から毎月支給にするべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、支給額について質問します。
 今回の改正案では、第二子を五千円から一万円に、第三子以降を三千円から六千円に引き上げることとなっています。第二子については三十六年ぶり、第三子以上でも二十二年ぶりですから、引き上げ自体は是としますが、格差を是正するにはほど遠く、不十分であると言わざるを得ません。
 第一子支給分の四万二千円には子供がいることでかかる共通経費が含まれていることは理解しますが、第二子と第三子以降で金額が変わる理由は不明です。第二子と第三子で、同じ年齢のときにかかる費用が変わるのでしょうか。例えば、小学校入学時に、第二子よりも第三子はお金がかからないのでしょうか。もしかして、第三子以降は洋服もランドセルもお下がりを前提としているんですか。そうだとしたら、随分とせつない話ですよね。
 我々野党五党は、第二子と第三子以降で差をつけず、第二子以降一万円に引き上げる改正案を提出していますが、御賛同いただけませんか。
 次に、支給年齢について伺います。
 現在、児童扶養手当は、十八歳になった年の年度末まで支給されることになっています。我々の改正案では、二十まで延長することとしています。
 公的な支援は乳幼児期に手厚くなっていますが、子育てで本当にお金がかかるのは、高校を卒業した後、進学するときの教育費です。現在、高校卒業後、専修学校を含めて大学等への進学率は約七〇%ですが、一人親世帯では四一%と、三〇%もの開きがあります。この原因は、経済的な事情以外に何があるでしょうか。
 将来に夢を抱いて、貧困から抜け出そうと一生懸命勉強し、成績も上位だったのに、経済的な理由で大学進学を諦めるなんてせつないじゃないですか。また、諦めさせなくてはならない親も苦しいし、子供もやりきれない思いになって、将来への希望を失ってしまうことになりませんか。せめて二十まで支給を延長しませんか。
 当然、児童扶養手当を延長しただけで経済的な問題が解決するとは思っておりません。学費の負担の重さを考えると、奨学金、それも給付型の奨学金を創設することが必要だと思います。現在の貸与型の奨学金では、多額の借金を抱えて社会に出ることになってしまい、卒業後、正規の仕事につくことができれば返済もできるでしょうが、非正規の仕事にしかつけなかった場合、格差の連鎖が続くことになりかねません。
 給付型の奨学金を創設する考えがないか、馳文部科学大臣に見解を伺います。
 第二子以降一万円にすること、二十までの支給延長、そして毎月支給、この三点が野党案の柱で、所要額は二百二十億円です。オスプレイ一機購入するのに百億円以上使うのなら、子供の貧困や一人親世帯のために予算をふやそうじゃないですか。
 さて、今回の改正にあわせて検討されている中で私が最も危惧していることは、児童扶養手当の申請書に、養育費の取り決めをしているかどうかのチェック欄を設けるという点です。
 DVで逃げてきた方など、別れた夫の顔を二度と見たくないという方にとって、養育費をもらえるように交渉しろと促されるのではないかと申請をためらうケースが出てしまうのではないでしょうか。場合によっては、自治体が支給抑制をするために、申請の際に、養育費の相談をしてから来いと追い返すことに使われるかもしれません。
 養育費の取り決めのチェック欄を申請書の記載事項に加えることをやめるべきだと思いますが、いかがですか。
 次に、一人親家庭の母もしくは父が、看護師や介護福祉士等の資格取得のため学校等に行く場合に、その間の生活費として支給される高等職業訓練促進給付金について質問します。
 今回、対象となる資格を拡大することとしており、一定の前進だと考えておりますが、本当に必要な人に届いていくのかはいささか疑問です。
 まず、支給要件として、現に児童を扶養している者となっており、乳児院や児童養護施設等に子供が入所中の親は受け取ることができません。例えば、十代で出産し、養育力がないということで子供が乳児院に入っているような場合、この給付金を利用して資格を取得し安定した職につくことで家族が再統合できる可能性がありますが、それが許されていないのです。
 子供との生活を取り戻そうと考えて資格取得を目指すなら、子供が施設に入所中でもこの給付金を支給すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 また、この給付金は生活保護世帯も対象外となっています。例えば、離婚の際に得た慰謝料を学費に充てて資格取得を目指し、この給付金を受けたとしても、月に十万円、それに児童扶養手当と合わせても、家賃のかからない持ち家や実家住まいならともかく、賃貸に住んでいて家賃を支払わなくてはならない場合は、この金額ではとても生活はできません。ところが、生活保護受給ができれば不足分を賄うことができ、自立に向けて安心して資格取得に励むことができます。
 しかし、現状では、生活保護を受けるには、まずは貯金を使い果たしてからでないと受け取ることができない上に、このような安定した職を得ることにつながるような資格を取得するために学校に通うことは許されておりません。これでは、自立を阻害し、生活保護の脱却を阻んでいるとしか思えません。いっときお金がかかっても、資格取得により自立できれば納税者になるのですから、けちけちすることはないと思います。
 高等職業訓練促進給付金を生活保護世帯でも受給できるようにすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、生活保護制度が子供たちに冷たい制度であることを指摘してまいります。
 高校生等の生活保護世帯の子供がアルバイトなどで収入を得ると保護費が減額されますが、自立更生計画を福祉事務所が事前に承認していれば、大学等へ就学するために必要な入学料等の経費については収入認定から除外して、保護費を減額しない取り扱いにはなっています。
 しかしながら、現状では、制度に対する無知からでも、子供のアルバイト収入があることが発覚すると、不正受給だとして返還を求めている自治体が数多くあります。
 子供の収入は、できる限り子供自身のために使えるようにすることを地方自治体に徹底すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 生活保護世帯の子供が、高校卒業後もしくは中学卒業後に就職し、そのまま親と一緒に暮らし続けると保護費が減額される、もしくは生活保護を打ち切られることになります。十代の若者が、就職した途端に、自分の親や弟、妹などの家族の支え手になってしまうのです。
 貧しい暮らしから脱却したい、少しでも親に苦労をかけたくない、そんな思いで高校を卒業してすぐに就職したら、途端に一家の大黒柱になってしまう。こんな状態でこの先の将来に希望が持てるでしょうか。
 だからといって、ひとり暮らしができるかといえば、高卒の初任給は平均十六万円程度ですから、手取りでは十三万円台、これで家賃を払って暮らすのはかなり厳しく、貧困の連鎖を招くだけではないでしょうか。
 そこで、提案します。
 子供が就職した後、そのまま同居していても、世帯分離をし、親の世帯はそのまま生活保護を受給できるようにし、子供は子供の人生を歩めるようにすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 最後に、安倍総理の肝いりで始まった子供の未来応援基金について質問します。
 参院の予算委員会で民主党の蓮舫議員から、二億円の経費をかけて、集まった寄附は二千万円と批判されました。経団連の役員も呼びかけ人に名前を連ねていますが、経団連の寄附はその後も芳しくないようです。
 この基金への寄附は集まらなくても、経団連から自民党への政治献金は二十億円を超えています。私が自民党総裁なら、自民党への献金を一部辞退して、子供の未来応援基金へ寄附していただくよう各企業にお願いしますが、安倍総理にはそんな考えはないですよね。
 そして、この基金の事務局を担うのは、安倍総理がしばしば食事やゴルフをともにするお友達の笹川陽平氏が会長を務める日本財団です。日本財団は、高齢者施設、障害者施設等への福祉車両の補助などの実績があることは認めますが、また安倍総理お得意のお友達人事かという印象は否めません。
 まさか、集まった寄附の分配先もお友達優先などということはないですよね。国民の善意で集まった寄附を恣意的に分配することがないよう、公平公正に分配先を決めるべきだと思いますが、加藤大臣の見解を伺います。
 アメリカでは、大統領選挙に向けて予備選挙が行われています。この中で、格差是正を訴える民主党サンダース候補が善戦していることに注目が集まっています。サンダース候補は、オハイオ州での演説で、選挙資金ばかり心配するな、自分たちの子や孫に残していくこの星のことを心配しろと言いました。
 議場の皆さん、我々日本の国会議員も、選挙資金の心配をして、献金してくれる企業や団体の方ばかりを向いた政治をするのではなく、子供たちや孫たちに残すこの国を心配し、一人親世帯など政治の助けを必要としている人たちへの政治を行おうじゃないですか。
 人は誰しも、親を選んで生まれてくることはできません。国籍も地域も家庭環境も選ぶことはできないのです。しかし、全ての子供たちはひとしく幸せになる権利を持って生まれてきています。どこの地域に生まれても、どんな環境に生まれても、どんな親であろうとも、全ての子供たちが自分の人生を自分の望むように切り開いていくことのできる日本にしようではありませんか。
○議長(大島理森君) 初鹿君、時間が来ております。
○初鹿明博君(続) そして、格差の是正と格差の世代間連鎖をとめるために誰も置き去りにしない、誰一人見捨てない政治を実現していこうではありませんか。
 政治の助けを必要とする全ての人に寄り添い、一人一人を大切にする政治を実現するため、国民とともに進んでいく決意を表明して、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣塩崎恭久君登壇〕
○国務大臣(塩崎恭久君) 初鹿明博議員にお答えを申し上げます。
 児童扶養手当の支給回数についてのお尋ねがございました。
 児童扶養手当は年三回支給していますが、これは、自治体の事務の実態を踏まえ、年三回の児童手当の支給と合わせて二カ月に一回の支給となるようにしているものでございます。
 児童扶養手当の支給回数の増加については、年三回の支給に当たって、受給資格の確認が毎回必要であること等も踏まえると、自治体における円滑な支給事務の実施体制の確保との関係で難しいと考えているところでございます。
 一人親家庭の自立を図る観点からは、一人親がみずから計画的に家計管理をできるように支援していくことが必要と考えており、そのための自治体の取り組みを支援してまいります。
 児童扶養手当の多子加算額についてのお尋ねがございました。
 一人親家庭は、子育てと生計の維持を一人で担い、さまざまな困難を抱えている方が多く、また、子供が二人以上の場合は生活に必要な経費も増加をするため、特にきめ細かな支援が必要です。
 このため、特に経済的に厳しい一人親家庭を支援するため、児童扶養手当の多子加算額について、最大で倍増することとしました。
 今回の改正は、限られた財源の中で最大限の拡充を図ったものであり、多子加算額を一律に一人一万円に引き上げることは困難でございます。
 児童扶養手当の支給対象年齢についてお尋ねがございました。
 児童扶養手当の支給対象年齢については、高校進学率が九割を超え、高校卒業の年齢までの間、働いてみずから生計を立てるケースがほとんどないことを考慮して、十八歳の年度末までとしております。
 大学等への進学機会の確保のため、支給対象年齢を引き上げ、二十歳未満の学生も支給対象とすべきという御意見については、大学に行かず、高校を卒業して就職する方とのバランス等を踏まえると、困難であると考えます。
 養育費の取り決めについてのお尋ねがございました。
 養育費の確保は、一人親家庭の自立の促進の観点から重要な課題でございます。
 現在、児童扶養手当の申請書類に養育費の取り決めの有無について記載してもらうようにすることを検討していますが、これは、自治体の窓口において、手当の申請者の状況に応じて、養育費確保のためのさまざまな支援策につなげていくことができるようにするためのものでございます。
 養育費の取り決めをしていることは手当の支給要件ではなく、取り決めをしないと手当を受給できないということではありません。自治体にはこの趣旨を周知徹底してまいります。
 高等職業訓練促進給付金についてのお尋ねがございました。
 一人親は、子育てと生計の維持を一人で担い、さまざまな困難を抱えている方が多いことから、就職に有利な資格を取得する場合に、生活の負担を軽減するために高等職業訓練促進給付金を支給しております。
 子供が乳児院に入所している場合は、子供を扶養している一人親とは事情が異なることから、現行制度においては給付金の対象とはしていません。
 このような場合であっても、自治体窓口での母子・父子自立支援員等による相談支援や求職者支援制度による支援等により、安定した就労につながるよう支援してまいります。
 生活保護世帯に対する高等職業訓練促進給付金の支給についてのお尋ねがございました。
 生活保護制度では、高等職業訓練促進給付金の対象となるような、高等学校卒業程度を超える専門的な技術を得るために就学することは原則として認めておらず、高等学校等卒業後は、就学によって得られた技能や知識の活用を図り、就労していただくこととしております。
 一方で、生活保護を受給している一人親の自立に向けた支援は重要であり、生活保護の技能修得費と一人親に対する自立支援教育訓練給付金の活用を図ることにより、資格の取得を支援しています。
 今後とも、生活保護制度の原則との関係を踏まえた上で、生活保護世帯の一人親家庭の自立支援の充実に取り組んでまいります。
 生活保護世帯の子供のアルバイト収入についてのお尋ねがございました。
 生活保護制度は、利用できる資産、能力その他あらゆるものを活用することを要件としていることから、収入がある場合の届け出義務は未成年者に対しても同様に適用されます。
 一方で、貧困が世代を超えて連鎖しない環境を整備していくことは極めて重要でございます。
 このため、子供のアルバイト収入の一部を収入として認定せずに、一定額が手元に残る仕組みを設けております。生活保護世帯にこの仕組みについて説明することを地方公共団体に求めており、今後とも徹底をしてまいります。
 生活保護世帯の世帯分離についてお尋ねがございました。
 生活保護制度においては、利用できる資産、能力その他あらゆるものを活用することを要件とするとともに、世帯を単位として保護することが原則であり、子供に収入があった場合には世帯の収入として取り扱うこととしております。
 一方、勤労控除制度を通じて収入の一定額が手元に残る仕組みとしており、未成年者が就労する場合や、新たに継続的な職につく場合には、手元に残る金額を増額し、就労意欲が高まるよう配慮しております。
 生活保護制度において、その原則との関係を踏まえた上で、生活保護世帯の自立支援の充実に取り組んでまいります。
 以上でございます。(拍手)
    〔国務大臣馳浩君登壇〕
○国務大臣(馳浩君) 初鹿議員から、給付型奨学金についてお尋ねがありました。
 意欲と能力のある学生等が経済的理由により進学等を断念することがないよう、安心して学ぶことができる環境を整備することが重要であると認識しております。
 このため、日本学生支援機構が実施する奨学金貸与事業においては、有利子から無利子への流れを加速するため、無利子奨学金の貸与人員を増員することとしております。
 また、奨学金の返還月額が卒業後の所得に連動する、より柔軟な所得連動返還型奨学金制度の制度設計を進めております。
 基本的には、こうした制度を着実に運用していくことで、学生等の経済的負担の軽減を図ってまいります。
 その上で、給付型奨学金については、財源の確保や対象者の選定など、導入するにはさらに検討が必要と考えています。(拍手)
    〔国務大臣加藤勝信君登壇〕
○国務大臣(加藤勝信君) 初鹿議員より、子供の未来応援基金についてお尋ねがございました。
 国民の皆さんからいただいた寄附金は、子供の未来応援基金として、公益財団法人であり、また、これまでも社会的弱者等への支援を行ってきた実績のある日本財団に置くこととし、同財団においては、他の財産と明確に分別して管理を行っております。
 基金については、今後、草の根で子供の貧困対策を行うNPO等の支援に活用することを考えておりますが、寄附金の交付先や交付額に関しては、国民運動事務局に、国民運動の発起人、有識者などから構成される基金事業審査委員会を置き、同委員会による審査を踏まえて決定することとし、公平性、透明性を確保することとしております。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(大島理森君) 伊佐進一君。
    〔伊佐進一君登壇〕
○伊佐進一君 公明党の伊佐進一です。
 ただいま議題となりました児童扶養手当改正法案につきまして、公明党を代表して質問をいたします。(拍手)
 一人親家庭の子供の相対的貧困率は五四・六%、二人に一人が貧困という状況に対して、我々は、党派を超えて、政策を総動員させていく必要があります。一人親家庭の皆様のお声に、真摯に、責任を持って向き合っていくべきであり、財源の確保も含め、地に足のついた質疑を行ってまいります。
 一人親家庭への支援については、さまざまな角度からの多面的な取り組みが必要です。
 政府は、昨年十二月、ひとり親家庭・多子世帯等自立応援プロジェクトを取りまとめました。
 今回の法改正は、こうした多面的な取り組みのうちの一つであり、長らく据え置かれてきた多子加算額について、その増額を求める全国の声を実現するものです。第二子については実に三十六年ぶり、第三子以降については二十二年ぶりの加算となり、一人親家庭の経済的負担を減らすことを目的としております。
 まず冒頭、今回の法改正の趣旨と狙いについて伺います。
 二〇一〇年、民主党政権下においても同法の改正がなされ、児童扶養手当は、母子家庭だけでなく、父子家庭もその給付対象に加えられました。
 その法案審議の際、公明党より対案を提示しました。DVや児童虐待によって子供を連れて離婚係争中の家庭、あるいは、一人親も不在となり、公的年金を受給する祖父母のもとで育てられる家庭、こうした家庭へも児童扶養手当の給付を拡大すべきとの対案を提出いたしました。
 ところが、民主党政権下での当時の法改正では、どれも採用されることはありませんでした。公明党のこうした提案の多くは附帯決議に盛り込まれ、引き続きの検討事項とされました。
 厚生労働大臣に伺います。
 受給対象の拡大に関するこれら公明党の提言は、その後、同法制度に反映されることとなったのかどうか、答弁を願います。
 児童扶養手当の支給対象については、現在、十八歳に達する日以降の年度末までとなっております。大学に進学される子供たちへの支援として、一律に対象年齢を引き上げて対応することは、進学せずに就職する子供たちとの公平性の観点についても十分に考慮する必要があります。
 一人親家庭の皆さんへの支援は、あらゆる政策を総動員していかなければなりません。大学進学への支援として、奨学金の充実は重要な取り組みの一つです。
 あるお母さんからは、やっと我が子が就職したが、最初から奨学金という何百万円もの借金を背負わせるのは余りにかわいそうだとの声をいただきました。
 厳しい経済状況にあっても若者が希望を持って未来に踏み出せるため、返済の必要のない給付型の奨学金制度の創設も含めて、奨学金のさらなる充実を図るべきだと思いますが、文科大臣の答弁を求めます。
 あるお母さんからは、こうした声も伺いました。子供が就職し、無事ひとり立ちしました。今までがむしゃらに頑張ってきた分、どっと疲れが出た。そのときには自分を支える預金もないし、年金も掛けていない。頑張ってきたのに、結局は生活保護になる場合が多いんですと。
 母子世帯の四七・四%はパート、アルバイトであり、平均年間収入は百二十五万円。一人親家庭の皆様に対する就労支援や教育訓練を通じて、非正規の正規化などに取り組んでいくことは非常に重要です。
 政府はこれまでも、キャリアアップのための訓練期間中、生活費を支援する給付や、あるいは訓練費用への補助等を行ってきました。しかし、こうした就労支援の制度は、必ずしも広く活用されてきませんでした。
 いま一度、制度の周知を図るとともに、使い勝手の改善を行うべきだと考えますが、厚生労働大臣の答弁を求めます。
 一人親の皆さんは、子育てだけでなく、仕事も、また生活も、一人で担わねばならない場合が多く、さまざまな困難を抱えておられます。
 例えば、仕事上の理由で帰宅時間が遅くなる際、保育所に子供を迎えに行ってほしい、あるいは短時間だけ見ていてほしいという声があります。あるいは、病気や冠婚葬祭などにより、少しだけ誰かに家事を手伝ってほしいという声もあります。
 こうした状況に対応するため、政府は、一人親家庭の日常生活をサポートする取り組みをより充実させていく必要があると思います。見解を伺います。
 一人親家庭の皆さんにとって、子供を預ける保育所が確保されるかどうかは、何よりも深刻な死活問題です。保育の受け皿の整備は、自公政権においても最優先課題であり、また党派を超えて取り組むべき課題の一つです。公明党においては、待機児童対策推進PTを立ち上げて、現在、精力的に検討を進めております。
 しかし、我々が看過できないのは、軽減税率実施のために子育て支援が充実されないという野党の筋違いの議論です。そもそも、軽減税率は、消費税導入に伴う負担軽減のため、その選択肢の一つとして三党で合意したものです。批判があれば、なぜ民主党政権であった当時にそれを言わなかったのでしょうか。
 一人親家庭の皆さんの多くは、限られた収入の中で精いっぱい頑張っておられます。その多くの家庭は、家計の中で食費の占める割合が多いでしょう。だからこそ、一人親家庭の皆さんにとっても、軽減税率は重要な施策の一つだとはっきりと申し上げたいと思います。
 負担軽減に取り組んだからといって、子育て支援軽視だとの批判は、私は理解できません。政治は結果責任であるとすれば、他の施策の充実を批判するのは筋違いであり、子育て支援がどれほど進んでいくかという結果を、我々は責任を持って示してまいりたいと思っております。
 最後に、改めて伺います。
 政府は、財源の確保をしっかりと図りながら、五十万人分の保育の受け皿を必ず確保する、その結果を出すという決意は揺るぎないものであることを御答弁願います。
 公明党は、これからも、一人親家庭の皆様初め、現場で困難に直面し、悩み、苦しんでいる方々に寄り添い、声をいただきながら、政権与党として、地に足のついた責任ある政治を行ってまいる決意を申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣塩崎恭久君登壇〕
○国務大臣(塩崎恭久君) 伊佐進一議員にお答えを申し上げます。
 まず、今回の児童扶養手当法改正の趣旨と狙いについてのお尋ねがございました。
 一人親家庭は、子育てと生計の維持を一人で担い、さまざまな困難を抱えている方が多く、また、子供が二人以上の場合は生活に必要な経費も増加をするため、特にきめ細かな支援が必要でございます。
 このため、特に経済的に厳しい一人親家庭を支援するため、児童扶養手当の多子加算額について、限られた財源の中で最大限の拡充を図り、最大で倍増することといたしました。
 平成二十二年の児童扶養手当法改正の際に引き続き検討することとされました事項についてのお尋ねがございました。
 配偶者からの暴力により離婚係争中の御家庭については、裁判所の保護命令が発令された場合には、直ちに児童扶養手当の支給対象とするよう平成二十四年に政令改正をいたしました。
 また、公的年金を受給する祖父母のもとで児童が育てられる御家庭については、公的年金の額が児童扶養手当の額を下回る場合には、その差額分の児童扶養手当を支給できるよう、平成二十六年に法改正を行いました。
 このように、支給対象の拡大に関する公明党の御提案については、現在の児童扶養手当制度に既に反映をされております。
 一人親家庭への就労支援についてのお尋ねがございました。
 一人親家庭の自立の促進を図るため、支援を必要とする一人親に行政の支援が確実につながるよう、就労支援策を含めた支援策について、わかりやすいパンフレットを作成して周知するとともに、自治体の相談窓口のワンストップ化を推進することとしております。また、就職に有利な資格の取得を促進するための給付金の充実や貸付事業の創設、教育訓練を受けた場合に支給される給付金の額の引き上げなどの制度の改善も行うこととしております。
 このような取り組みを通じて、一人親家庭の自立を全力で支援してまいります。
 一人親家庭に対する日常生活の支援についてのお尋ねがございました。
 一人親家庭は、子育てと生計の維持を一人で担うことから、安心して子育てをしながら働くことができる環境を整備することが必要でございます。
 このため、一人親家庭にヘルパーを派遣して行う家事援助などの現行の支援策について、病気や冠婚葬祭等の一時的な利用の場合だけでなく、未就学児のいる家庭が、就業上の理由で帰宅時間が遅くなるような場合などに定期的に利用することができるよう、利用の機会を拡大し、支援の充実を図ることとしております。
 保育の受け皿確保についてのお尋ねがございました。
 安倍政権は、発足以来、女性の活躍を政権を挙げて推進し、平成二十五年四月に待機児童解消加速化プランを打ち出し、保育の受け皿拡大のペースは、同プランのもとで、それ以前の約二倍になっております。
 今後さらに女性の就業が進んでいくことを念頭に、昨年末の緊急対策においては、保育サービスの整備量を四十万人から五十万人分へと上積みすることといたしました。
 小規模保育、多様な働き方に対応した約五万人分の企業主導型保育の整備など、保育の受け皿の確保を必ず実現するよう全力で取り組んでまいります。
 以上でございます。(拍手)
    〔国務大臣馳浩君登壇〕
○国務大臣(馳浩君) 伊佐議員から、給付型奨学金についてお尋ねがありました。
 意欲と能力のある学生等が経済的理由により進学等を断念することがないよう、安心して学ぶことができる環境を整備することは大変重要であると認識しております。
 このため、日本学生支援機構が実施する奨学金貸与事業においては、有利子から無利子への流れを加速するため、無利子奨学金の貸与人員を増員することとしております。
 また、奨学金の返還月額が卒業後の所得に連動する、より柔軟な所得連動返還型奨学金制度の制度設計を進めております。
 基本的には、こうした制度を着実に運用していくことで、学生等の経済的負担の軽減を図ってまいります。
 その上で、給付型奨学金については、財源の確保や対象者の選定、給付のあり方など、導入に向けてはさらに検討が重要と考えております。(拍手)
○議長(大島理森君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
○議長(大島理森君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後二時十三分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
       総務大臣       高市 早苗君
       法務大臣       岩城 光英君
       外務大臣       岸田 文雄君
       文部科学大臣     馳   浩君
       厚生労働大臣     塩崎 恭久君
       経済産業大臣     林  幹雄君
       環境大臣       丸川 珠代君
       国務大臣       麻生 太郎君
       国務大臣       加藤 勝信君
       国務大臣       河野 太郎君
       国務大臣       菅  義偉君
 出席副大臣
       厚生労働副大臣  とかしきなおみ君

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