【特集】「野党共闘」を検証する ‐ 民進党岩手県連 ‐(下)

   

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共産党が、過去最高の比例票(県内)を獲得したことについては?

(参院選では選挙区を降りて比例に回った共産党・吉田恭子氏。出典:Twitter)

(参院選では選挙区を降りて比例に回った共産党・吉田恭子氏。出典:Twitter)

 

正直、共産党さんは、野党共闘をメリットとして最大限利用したと思います。

他の政党について、共闘のメリットを活かせたかと言えば、なかなかそうではなかった。

これは私の分析ですが、色んな政党がある中で、「色」の強烈さと言うと、やはり共産党さんが一番でしょう。

動員力もあります。

逆に民進党は、「色」は薄いけれども、広く無党派層にも広がっているというところが特徴だと思います。

そういった色んな「色」が1つのバケツに集まると、結局、「色」の強いところが際立ち、目立つ。

主張が強いところの方が、マスコミさんも書きやすくなるわけです。

例えば、民進党の「2030年代原発ゼロ」よりも、「原発やめろ」「原発反対」の方が、やっぱり主張が強くなります。

結果、どうなったかと言うと、有権者から「木戸口さんは、共産党なんでしょ?」という声があがったり、また民進党の支持者からは「候補者は木戸口さんで、政党は共産党って書けばいいの?」と、普通に言ってくる人もいました。

 

これは我が党の課題でもありますが、例えば県南の一関市(衆院岩手3区内)などでは、これまでの衆院選で「黄川田徹」と書いていた人が民進党を強く意識しているかと言えば、そうではないわけです。

民進党という政党というよりも、黄川田の個人的な側面、パーソナリティーで支持を得ている部分が大きい。

 

岩手県内のそういった状況を鑑みれば、共産党さんの「色」の強さというものが、実際の投票に影響したのだと思います。

 

選挙戦を通じて、共産党へのイメージは変わった?

(日本共産党の志位和夫委員長。出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Kazuo_Shii.jpg)

(日本共産党の志位和夫委員長。出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Kazuo_Shii.jpg)

 

共産党さんへのイメージとしては、まず主張が強いですし、粘り強いです。

協議する中で、何らかの問題で我々が難色を示したとしても、更に説得をなさいます。

 

ただ一方で、彼らもだんだんに、強烈なことは言わなくなってきたのかなぁと思います。

昨年12月24日、滝沢市で4党合同の街頭演説をやりました。

4党合同ということで、事前に各党に対し、「あまり色が強いようなことはやらないで欲しい」「のぼり旗などは控えて欲しい」という注意がありました。

私は、共産党さんは(旗を)持ってくるんだろうなと思っていましたが、持ってきませんでした。

そういう部分では、周囲との協調というか、少しずつ変わってきているのかなぁ、と感じます。

 

衆院岩手で言えば、我が党の黄川田、階の両国会議員は、今まで共産党候補と何度も戦って、勝ってきているわけです。

勝ってきているということが、他のところとは違うと思います。

全国の多くの選挙区では、野党候補が自民党の候補に敗れてきた。

そうなると、是が非でも「共産党さんの候補に降りてもらわないと」となります。

岩手はそうではありませんので、そこはちゃんと「党としてのアイデンティティーを守る」ということが第一になり、その次にやはり、「全国的な空気は壊さないように」という配慮だったり、実際の対応が求められるのだと思っています。

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連合と共産党との関係性による問題はあったのか?

(参院選では、連合岩手も木戸口氏を支援した。出典:Twitter)

(参院選では、連合岩手も木戸口氏を支援した。出典:Twitter)

 

昨年の参院選では、あくまで選対は生活さんであって、他の党は入りませんでした。

まさに、主濱後援会、知事後援会が選対の中心だったので、そういった意味では、共産党さんも我々も含めて、選対の組織・枠組みに入らなかった。

つまり、連合さんも選対に加わらなかった、ということです。

そうなると、例えば、全国的には連合さんと共産党さんの関係で軋轢が生じたり、ということもあったようですが、岩手の場合は、入口以前の問題としてそういった事例はなかったように思います。

一方で、次の衆院選、岩手2区については、我が党の畑浩治が野党統一ということで決まっていて、今、選対組織の編成なども行っていますが、ここではそういった課題も出てくるのではないかと見ています。

民進党公認としての野党統一候補ですから、当然、選対は我々民進党、若しくは民進党と連合さんの共同選対を組んでいくか、という方向性で検討しています。

 

岩手県の自民党の現状についてどう見るか?

(自民党・田中真一氏。出典:Twitter)

(自民党・田中真一氏。出典:Twitter)

 

先ほども述べましたが、基本的に岩手では、野党側の勢力が強い、という状況があります。

自民党さんについては、今は県議も増えてきてはいますが、例えば参院議員、県知事クラスの候補を地元で立てるまでにはいきません。

今回の参院選で、(自民党側が)もし地元から良い候補が立てられていれば結果は違った、という声もありますが、県議会で見ても、他県と違い自民党さんは第二会派であって過半数に届いていないわけです。

あとは、自民党が進めるTPPに対しては、岩手は農村部も多い地域ですから、やはり反対する声が多かった。

 

なお、政策面で言えば、野党陣営で5つから6つの共通政策がありましたが、例えば「安保法制反対」という主張について、正直、街頭演説などで聴衆に受けたかと言えば、そうではない。

要するに、政策面においては、県民の皆さんの生活と密接な問題かどうかが重要であったと思います。

やはり、消費税、震災復興、TPPということが主な関心事であって、「安保法制の通し方は間違っている」と思っている方は多くても、それが投票行動として二者択一の決め手になるかと言えば、そうではなかったのかなぁ、と思います。

 

政策面も重要ですが、地元有権者の皆さんにとっては、まずは「岩手県出身の木戸口さん」という地元出身者の強みがあって、あとは知事の秘書として震災復興を頑張ってきたことも評価されたのだと見ています。

 

県政に対する県民の支持が、選挙結果に影響した?

(参院選では、達増拓也知事も木戸口氏の支援に回った。出典:Twitter)

(参院選では、達増拓也知事も木戸口氏の支援に回った。出典:Twitter)

 

県政に対しては、色んな不満はあると思いますけれども、大方、「良」としているのだと思います。

2015年の知事選は無投票でしたが、その時、平野達男氏(自民党参院議員)が出馬しなかったので、県民にとっては、自民党への落胆というのも結構あったのだと思います。

本来であれば、あそこで選挙をやって、達増県政における復旧・復興はどうなんだ、という議論になっていれば、参院選の状況も、また少し違ったのかも知れません。

あるかどうかは別にしても、知事のウィークポイントと言うか、例えば震災復興の課題などが表面化しなかったので、昨年7月の状況としては、知事に対して批判が集まるような状況ではなかった、と言えます。

 

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