【特集】「野党共闘」を検証する ‐ 民進党岩手県連 ‐(上)

   

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野党4党の実務者会議における議論は?

(2016年4月18日、盛岡市内で行われた野党4党による記者会見。出典:http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201605/20160519_31005.html)

(2016年5月19日、盛岡市内で行われた野党4党による記者会見。出典:http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201605/20160519_31005.html)

 

野党4党による実務者会議は、時期にもよりますが、選挙期間中も含めれば、多い時には月に3~4回開催されたこともありました。

顔ぶれとして、日常的には、我が党からは私と代表代行の高橋元(岩手県議)が、またスピード感を持って判断しなければいけないということで、(候補者決定の)最終盤には県連幹事長である階猛が入りました。

主濱氏の引退表明を受け、新たな候補者を決める過程では、かなり議論が白熱しました。

我々は、参院選の野党統一候補として、畑浩治(次期衆院選・岩手2区の民進党公認候補)を推しました。

同時に短期決戦という事もあり、知名度・経験値のある候補、そして野党第一党から出すべき、との主張をさせて頂きました。

一方で、生活の党側では、先んじて木戸口氏の擁立を発表していました。

生活さんの考えは、「もともと、主濱が持っていた議席。主濱の後継として木戸口を出した方が、主濱後援会をそのまま引き継げるので、短期決戦に適している」というものでした。

共産党さんからは、「畑氏は、生活の党を抜けてから間がない。そういう状況の中で、生活の党をはじめ野党全体で推していく、というのにはハードルが高いのではないか」というような話もありました。

 

協議では、双方なかなか折り合いはつかず、という状況が続きましたが、「野党それぞれで候補を立てれば、自民党を利することになる。それは避けるべき」という方向性では一致していました。

最終的に我々は、「次の衆院選では、畑を岩手2区から党公認で擁立する。その際、野党統一として全体で推して欲しい。それであれば、一歩下がります」というところで収め、参院選では野党全体で木戸口氏を推すことになりました。

 

全国的な野党共闘の機運の高まりについて、どう捉えていたか?

(出典:http://xn--nyqy26a13k.jp/archives/26453)

(出典:http://xn--nyqy26a13k.jp/archives/26453)

 

実際の選挙結果に現れているように、全国的に見ても、岩手は野党勢力が強い状況と言えます。

もともと強い中でしたので、どこまで野党共闘を進めるかについては議論のあるところです。

率直に言って、「住み分けくらいの対応で十分なのではないか」というのが私の認識であり、当然、保守系の支持者の「支持離れ」に対する懸念もありました。

 

木戸口選対と実務者会議との関係は?

(出典:Twitter)

(出典:Twitter)

 

選対は、候補者を持っている生活さんの中で組織されました。

基本的な構図として、選挙の具体的な動きは生活さん中心の木戸口選対で決め、その内容を選対の外にある野党実務者会議で伝達・協議する、という流れです。

実務者会議が、そのまま野党調整会議という役割を果たしたので、調整会議の場で我々に各種依頼が来て、各党が党内の会議で情報を流して具体的な形で応えていく、ということです。

 

選挙告示日前までは、1~2週間に1度のペースで、実務者会議を開いていました。

会議では、例えば「各党1回ずつ、大きな人集めの時に木戸口さんを呼んでください」「候補者がこういうルートで動くので、ここに人集めをお願いします」「演説会をやります、そこに動員をお願いします」といったことの伝達がメインです。

我々も含めて、生活さん以外の野党からも、各地での政党としての政談演説会に「木戸口さんを寄越してください」といったお願いもしました。

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共闘によって発生した問題はあったのか?

 

(出典:Twitter)

(出典:Twitter)

 

選挙全般を通じて、野党統一の選挙であるが故の問題もありました。

まず、例えば各地域における(民進党の)後援会幹部であるとか地方議員に対して、生活さんや共産さんから直接連絡が行ってしまったり、声が掛かったりすると、やはり、クレームの電話が来るわけです。

そういうことを避けるために、野党全体で、

「連絡事項があるのであれば、県レベルでの野党調整会議で承って、それを各政党が党内に流す」

ということも確認していました。

けれども、だんだんと選挙が進んで状況が切迫してくると、木戸口選対もそういう訳にはいかない、ということになります。

また、特に生活さんと我が党では支持者が重なっていたりするので、そういう問題は起こりやすかった。

ポスター貼りひとつ取ってみても、野党調整会議の話し合いで「時間もないので、主濱後援会で、ポスター貼りだとか色んなことはやります」という話になっていたのですが、地域によっては、「なんで民進党はポスター貼りを手伝わないのか」という声も上がりました。

こちらから「そういう風に決まっているから」と言ったとしても、「そんな話は聞いていない」となる。

また、他党とのカラーや雰囲気の違いに戸惑う支持者の声も聞かれました。

告示前から含めて、そういった小さなトラブルといったものは多々ありましたね。

 

問題が発生したことで、方針の変化はあったのか?

(出典:Twitter)

(出典:Twitter)

 

前半のこういった雰囲気を見て、我が党も含めた野党陣営全体で、若干、作戦を変えました。

当初は、例えば街宣ひとつ取っても、「何でもかんでも野党共闘」ということだったのですが、そうするとやはり、支持者の間でも不満が出るし、各党ともに「比例に向けた政党の宣伝ができない」という状況が生まれました。

そのため、各党ごとに活動を企画して候補者に来てもらう、というようなことを織り交ぜながら選挙を進めました。

例えば、民進党としての政談演説会や、民進党の支持者だけを集めた街頭演説などを企画して、そこに木戸口氏に来てもらう。

そうすれば、我々としては比例の訴えもできるので、そういったことを積極的に行うようにしました。

 

要は、「野党共闘だからと言って、全ての活動に4党全部が集まってやらなければいけない」という訳ではないということです。

そのような全体の方針の変化はありました。

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