【特集】「野党共闘」を検証する ‐ 共産党山形県委員会 ‐ (上)

      2017/01/06

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 「共産隠し」の舟山総合選対 「政策の合意」などを求めて協議を続けた

(衆院福岡6区の補選に出馬した、野党統一候補・新井ふみ子氏、共闘は不調に終わった。出典:新井氏のFacebookより)

(衆院福岡6区の補選に出馬した、野党統一候補・新井ふみ子氏、共闘は不調に終わった。出典:新井氏のFacebookより)

 

10月24日付けの「山形新聞」で、東京10区、福岡6区の衆院補選(10月23日投開票)に関する「『分裂自民』苦い勝利」という記事が掲載されました。

どちらの選挙区も野党共闘が上手くいかず、与党推薦の候補に当選を許してしまった。

この記事には、10月4日、民進党の蓮舫代表と野田佳彦幹事長が、連合の会長、事務局長との「4者会談」において、野党共闘の原則を確認したとあります。

これは、あくまで彼らの「原則」ですが、

①共産の候補取り下げ

②(共産党と)政策協定を結ばない

③(共産党から)推薦は受けない

④表立った場所で共産と選挙活動はしない

という、いずれも「共産隠し」に徹する内容

※()内は補足

とあります。

 

2015年12月、共産党を除いた形で「舟山総合選対」(民主党、社民党、連合山形が中心)が立ち上がったのですが、実は上記の4項目は、舟山選対の当初の基本方針だったのです。

その時点では、共闘に関する協議は本格的ではなかったのですが、上記4項目を前提に、彼らは共産党との話し合いに臨んだ、ということです。

 

2月19日の党首合意の後、共産党と舟山選対との協議が進んでいきますが、当然、共産党候補者の取り下げというところはあるとしても、私は、「政策協定を結ばないと言うのであれば、それはやむを得ない。しかし、政策の『合意』は必要だ」というスタンスを取りました。

それがなければ、なぜ共産党が舟山さんを支援するのか、理屈が立たないからです。

しかし、舟山選対は、共産党との政策協定を拒否します。

その理由として、「舟山候補は、どの党とも政策協定を結んでいない。だから、共産党とだけ政策協定を結ぶわけにはいかない」という、表向きなものでした。

 

私は、「ならば、政党同士で政策協定を結びましょう。そして、それを実現するために、舟山さんの勝利を目指す、という方向性にしたい」と提案したこともありました。

「推薦を受けない」という問題については、「推薦」ではなく「支援」という形とし、「支援形態に関しては、党の責任で判断する問題であり、今後も協議をしていく」ということで収めた。

「表立った場所で共産党と選挙活動をしない」ということについては、「実際、選挙協力をするわけだから、共産党が行う集会や演説会には、候補者にはきちんと参加してもらいたい」と伝えました。

合わせて、「選対を別々にする、ということになったとしても、密接な協議をしていこう」という確認を求めて、協議を続けました。

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 協議の末、野党4党のあいだで、「選挙協力」「政策」の確認が実現する

4月13日に記者会見を開き、党として正式に舟山さんを支援することを決め、石山ひろゆき候補が比例区に回ることを発表しました。

そして、4月17日に、「参議院選挙協力に関する確認書」を民進党、社民党、共産党、新社会党の4党で締結します。

この確認書は、以下の3点

①安保関連法の廃止・集団的自衛権容認の閣議決定の撤回

②安倍政権の打倒

③与党及びその補完勢力を少数派へ追い込む

を実現するため、4党それぞれが、「参院選で舟山候補の勝利を目指し、全力を挙げる」ことを確認したものです。

 

その後、我々が強く要望し、「政策の確認」も実現します。

公示日翌日の6月23日、「参議院選挙に関する政策確認について」という文書を取り交わしました。

24項目の政策を、野党4党の共通政策として確認した文書です。

中身については、舟山さんが元々作っていた、参院選に向けのリーフレットがベースとなっています。

このリーフレットの内容は、我々から見ても、非常に「良い内容」でした。

当然ですが、舟山さんが起案し、舟山総合選対で前もって検討して、民進党や連合の方々も含めて、了承済みの内容です。

リーフレットには、年金運用の見直しなど、アベノミクスの「対案」となるもの、TPP阻止、安保法制の廃止、また安倍政権下での改憲を止めることなど、重要な内容がきちんと載っていました。

 

これらの確認された政策が、選挙戦を戦っていく上で、大きな力となりました。

 

舟山さんからして見れば、自分が考えた政策が4党で確認されたので、堂々と、遠慮しないで訴えることができたわけです。

他方、例えば決起集会や個人演説会などでは、他の弁士も、この内容を訴えます。

すると、聴衆の反応が非常に良く、盛り上がった。

連合などの支持団体、支持者への配慮、遠慮が全くなかったわけではないでしょうが、一定程度、すっきりした形で、政策を訴えることができたのだと思います。

 

「選挙強力の確認」と「政策の確認」を実現する過程の中で、私は、

「政党間で、選挙協力について密接な協議を行うこと」

「共産党や関係する諸団体の集会や演説会に、舟山康江氏が出席する、との前提で、『本格的な協力』をめざすこと」

を、舟山選対との間で確認しています。

 

自民公明に勝つことは容易ではありませんし、

「政党、団体、個人が力を合わせて、それぞれが全力を発揮して戦ってこそ、勝利への道が開かれる」

という意識を、全体で共有することが必要だと考えていました。

ですから、私は、

「『共産党が表に出ると票が逃げる』といった誤った前提に立って、距離を置こうとか、後ろに下がっていてください、というのではなくて、『本格的な共闘』が必要」

ということを提起しました。

 

選挙直前の段階では、舟山選対としても、「それは当然のことです。分かりました」ということで、選挙戦がスタートしたのです。

ところが、それの確認事項は、結局、個々の場面では守られないことがあった。

そういう意味では、野党共闘を進める野党内でも、色々な苦労があったということです。

 

(中)に続く

 

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