【特集】「野党共闘」を検証する ‐ 民進党福島県連 ‐ (中)

   

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(参議院議員・増子輝彦氏のFACEBOOKより)

(民進党参議院議員・増子輝彦氏のFACEBOOKより)

 

【特集】「野党共闘」を検証する ‐ 民進党福島県連 ‐ (中)

今年7月に行われた第24回参議院議員通常選挙。

憲政史上初めて、「野党共闘」による国政選挙が戦われた。

結果、全国32ある1人区のうち、11か所で「野党統一候補」が勝利。

その中でも、6県のうち5県で「野党統一候補」が勝利した東北地方は、全国でも際立つ存在となった。

歴史的な選挙となった先の参院選において、「野党共闘」の当事者は、どのような思いを抱きながら選挙を戦ったのか。

関係者への取材から、参院選における「野党共闘」の裏側を探る。

今回、民進党福島県連・亀岡義尚幹事長から話を聞いた。

※ 第24回参議院議員通常選挙・福島県選挙区では、民進党・増子輝彦氏が当選。当時、法務大臣を務めていた自民党・岩城光英氏が落選した。

 

亀岡義尚

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民進党福島県総支部連合会幹事長。

故・金子徳之介氏(自民党衆院議員、新生党衆院議員などを歴任)秘書、民進党衆院議員・玄葉光一郎氏秘書などを経て、福島県議会議員。現在4期目。

 

選挙直前、陣営に漂っていたのは「楽観ムード」

5月、6月と、選対を作ったり、共産党の久保田委員長らと各種調整をしながら、選挙前の「仕込み」をしていきました。

選挙直前の私の感覚としては、「スタートは五分」というもの。

しかし、陣営全体としては、「きっちりとやり込めば大丈夫」「増子は勝つだろう」という、ある意味で、楽観的なムードも漂っていた。

それも当たり前と言えば当たり前で、全国の週刊誌などの予想でも、「現職の大臣2人が危ない」「福島では増子が強い」という書き方がほとんどでしたから。

 

6年前(2010年)の参院選(定数2)では、民主党から増子輝彦、岡部光規の2人が出馬しました。

増子さんがトップ(約34万票)、岩城さんが2位当選(約33万8000票)、次点に岡部(約15万票)が入り、共産党・岩渕友氏(参議院議員)は最下位(約6万4000票)という結果でした。

増子、岡部、岩渕の票を単純に足すと、約55万票。

数字上で見れば、10万票くらいの差を付けて、ぶっちぎりで勝てるという見方もできたことは確かです。

 

そのような「楽観ムード」は、6月21日、22日(公示日)ころまで続いていました。

 

公示直後から「接戦」の情勢 陣営が一気に引き締まった

 

(出典:増子輝彦氏のFACEBOOKより)

(出典:増子輝彦氏のFACEBOOKより)

 

ところが、公示後の6月23日に出された共同通信の世論調査で、「増子47、岩城45」という数字が出された。

他紙の調査でも、増子が2ポイント差でリード、といった具合。

それから、私も含めて陣営全体が「ピリッ」となった。

負けているという分析はありませんでしたが、「五分だ。これはしっかりやらないといけない」という認識を持たせるには十分でした。

24日には、県議団会議を開いて意思統一するなどして、気合いを入れました。

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序盤から、与党が猛攻を仕掛ける 「3分の2」報道による影響も

(自民党・岩城光英氏の街頭演説会の様子。 出典;岩城光英氏のFACEBOOKより)

(自民党・岩城光英氏の街頭演説会の様子。
出典;岩城光英氏のFACEBOOKより)

 

選挙序盤から、与党の力の入れ方が凄まじく、総理を始め閣僚クラスの弁士がどんどんと投入されます。

下村博文氏(自民党本部幹事長代行、衆院東京11区)が、福島に常駐するほどでした。

選挙期間中、大量の「ヒト・モノ・カネ」が投入された。

特に「カネ」でしょうね。

例えば、「業界の締め付け」と言っても、あれだけの人を動員するのに、具体的なものがなければやりませんから。

あとは宣伝物、これも金がかかる。

投入された資金については、凄まじいものがあったと思います。

私の認識でも、これまでに経験したことのないレベルでした。

 

また、今回の選挙では、政権による「権力」というものを、強く感じましたね。

 

例えば、業界団体を皆締め付けて、特に復興予算について、「自民党が勝たないと仕事が回ってこない」「予算を回さない」といったもの。

総理自ら、自治体の首長、また各団体の長に対する電話かけもやっていた。

 

公示後、すぐに「改憲勢力が3分の2を取る勢い」という報道が出て驚きましたが、メディアにも何らかの力が働いていたように感じていました。

私に入った情報では、現場の記者感覚と、実際に出される記事の内容が違っていたとのこと。

現場の記者からは、「上から言われている」「こう書いても、通らない」という声も上がっていたそうです。

1人区は、チャンピオン制なので、特に「勝ち馬効果」が出やすい。

「3分の2」報道は、それを助長するのに十分だったと思います。

 

自民党は徹底して、「団体の選挙」をやったということです。

 

一方、自民党の街頭演説会では、何千人という動員が掛けられた時もあったようですが、同じ人たちが色々な場所に動員をかけられていて、明らかに「動員疲れ」があった。

また、一般の人たちについても、どちらかと言えば、有名な弁士を見に来たという人が多かったようですし、それで本当に岩城氏の支持につながったわけではないと見ています。

 

ただ、結果的に見れば、自民党がこれだけの「団体選挙」をやったから、最終的に3万票差まで詰められたのであって、それがなければ、10万票くらいの差が出た可能性もあったと思います。

 

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