「健やかな体で明日の世界を変えよう」ダライ・ラマが若者に訴え

   

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大阪・清風高校の生徒達と談笑するダライ・ラマ。(出典:Dalai Lama Facebook)

大阪・清風高校の生徒達と談笑するダライ・ラマ。(出典:Dalai Lama Facebook)

皆さんは「ダライ・ラマ」と聞くとどんなことを思い浮かべますか?「やさしそう」「チベット仏教のえらい人」「中国との紛争」…。

そんなダライ・ラマですが、実はFacebookを使いこなし、英語で語り掛ける意外な一面があるんです。

ダライ・ラマはスマートフォンが当たり前になった現代の若者たちにいったいどんなことを語ったのでしょうか。

今回は、ダライ・ラマがインドのエイモリー大学の学生に向けて行った講演を、弊社国際担当記者のアニル・ブサルがお伝えします。(編集部)

600年の歴史を持つチベット仏教と最新鋭の動画配信

ダライ・ラマは、2017年5月29日、インド、ダラムサラの住居から、エモリー大学の生徒と交流します。

今回特筆するべきは、ダライ・ラマがフェイスブック・ライブを使ったという点で、

世界の宗教・政治指導者が最新のテクノロジーを活用する象徴的な事例となりました。

24日、ダライ・ラマはニューデリーにあるインド国際センターで、

旧友アルン・ショウリーの手がけた新刊「二人の聖人」の出版を記念したイベントに出演し、

古代インドについての深い知識を披露するなど、インドやネパールとも縁の深い人物です。

バンガロールで出会った家族

ダライラマは、現在チベットの分離・独立をめぐって、中国政府と激しく対立しています。

フェイスブック・ライブで、ワシントンDCのアメリカ人女性が「どうやったら世界経済を良くできるか」とダライ・ラマに尋ねました。

ダライラマはしばらく笑って、こう答えました。

「今は、世界中の人がお金を使い果たして、困り果てている状況です。でもそれは、逆説的ですがどの人も自分のためにしかお金を使わないからです。

インドのバンガロールの家族が私を訪ねて、『まだみぬ夢があります。ダライ・ラマ、あなたの祝福をください。』と言いました。でも、私の祝福は要らないんです。

その家族にはこう言いました。『あなたがたが普段貰っているお給料を、スラムにいる貧しい人たちに少しばかり寄付しなさい。

インドにはとても多くのスラム街があります。老人や病人、貧しい国の人たちに分け与えなさい。』と。それだけでいいんです。」

「健やかな体で明日の世界を変えよう」

彼はまた、仏教の真の教えに従えば、至るところで経済危機はなくなると主張しています。

「中国の仏教徒の研究者でさえ過ちを犯していて、ただチベット仏教だけが、仏教の適切な知識を広げている」とダライ・ラマは言います。

仏教のはじまりは7世紀からとされていますが、それを今日に伝えていくのは私たちの責任なのです。

それでは、私たちはどうやって暴力と戦うことができるのでしょうか?彼は再び笑って答えました。

「まず、あなたの体が健やかでなければなりません。世界を変えるにも、健康第一ですからね。

もはや暴力のような古いやり方は通用しなくなりました。ここにいるあなた方は自分自身を強く、グローバルにアップデートする必要があるのです。

私はこれまで地球上のさまざまな場所から、まさに同じ問題について尋ねられました。

しかしこれまで様々なテクニックが存在するにもかかわらず、問題は未だ山積しています。これは本当に小手先の問題なのでしょうか?」

ダライ・ラマの投げかけた疑問は、その場にいた学生だけではなく、様々な人の心を打ちました。

彼を愛し従う人は、この問題の本質を知り、さらに平和な世界へ向け力強く歩みを進めるでしょう。

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Bhusal Anil (ブサル アニル)
政治プレス新聞社フォトグラファー・映像ディレクター。1989年生まれ。ネパール首都カトマンズ出身。趣味は動画・自主映画制作。好きな映画は黒澤明『七人の侍』。

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