【東欧グルメ】料理文化から探る知られざるダルマチア地方の魅力

      2016/12/27

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今までは歴史や政治の観点からクロアチア、ドゥブロヴニクを見てきた。今回は料理や食材からドゥブロヴニクの魅力に迫ってみたいと思う。

ヨーロッパでも一躍有名になったストンのカキ

ストンで食べたカキとハムの組み合わせ

ストンで食べたカキとハムの組み合わせ(筆者撮影)

ドゥブロヴニクを中心とするドゥブロヴニク共和国はアドリア海に面する。

そのため、昔から魚貝類がメイン料理として食べられてきた。数ある海の幸のうち、個人的におすすめなのがストンで漁れるカキだ。

ストンはドゥブロヴニクから北西35キロの場所にある小さな町だ。

ドゥブロヴニクからバスを使うと、約80分でたどり着ける。ストンのカキは日本のカキと比較するとサイズは小ぶりだが、味はとても濃厚だ。

私は地元のレストランでストン産のカキをダルマチア地方(ドゥブロヴニクを含むアドリア海沿岸地域)産のハムと一緒にフライにして食べた。

すると、濃厚なカキの美味しさが口いっぱいに広がり、あまりの美味しさに言葉を失った。

さて、ストンのカキが文献に登場するのは意外に古く16世紀のことだ。ストンで漁れたカキの評判は当時、ダルマチア地方を統治していたハプスブルク帝国領内で評判になった。

19世紀には他国からストンのカキを求めて当地にやって来たほどだ。ストンのカキはクロアチアはもちろん、ハプスブルク帝国を代表する海の幸と言っても過言ではないだろう。

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魚貝類だけではなく肉の美味しさも忘れずに

ダルマチア産のハムをパンと挟んで

ダルマチア産のハムをパンと挟んで(筆者撮影)

ドゥブロヴニクにおいて、魚貝類と同じくらい主役に躍り出るのが肉だ。

ドゥブロヴニクのレストランや食堂に行くと、必ずと言っていいほどダルマチア産のハムに出くわす。

ハムはとても薄くスライスされているが、しっかりと肉の旨味が付いているのが印象的だ。噛めば噛むほど、肉の美味しさがじんわりと口の中に広がる。

パンと一緒に食べることはもちろんのこと、白ワインとの相性も抜群だ。

肉はドゥブロヴニクでは昔から重要な食材で、ドゥブロヴニク共和国では国策として肉の値段が下げられていたほどだ。

ドゥブロヴニクでよく見かけるのがラム肉だ。ドゥブロヴニクでラム肉が重宝されたのは15世紀のこと。当時の価格では、ラム肉は牛肉よりも高く、豚肉よりは安かったそうだ。

なお、最も高価な肉とされたのがアドリア海に浮かぶムリェト島からのラム肉と山羊の肉だった。もちろん、高価な要因はその美味しさにあった。

ドゥブロヴニクにとって肉は主食のようなもの。屠殺場とは壁を隔てたところにあった市場で肉を購入し、復活祭付近の断食以外、毎日、肉を食べていた。

ドゥブロヴニクの食は本当に美味しい。ぜひ、いろんなメニューを試してもらいたい。

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1987年生まれ。神戸市出身。神戸大学大学院国際文化学研究科修了(国際関係・比較政治論コース)。専門はユーゴスラビアといった中東欧の政治・国際関係。
民間企業に勤務後、3ヶ月間の中東欧でのバックパッカー体験を経て、2016年より独立。『Compathy Magazine』『TRIP’S』など複数のメディアで活躍中。

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