城壁登りから楽しむドゥブロヴニク旧市街

      2016/12/20

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前回はドゥブロヴニクの地形と現代史を見てきたが、今回はドゥブロヴニクの城壁に注目した。

ドゥブロヴニクと城壁

クロアチア スルジ山 ドゥブロヴニク 街

スルジ山から望むドゥブロヴニクの街並み(筆者撮影)

ドゥブロヴニクはクロアチアの最南端、アドリア海に面する美しい町である。クロアチア本土とドゥブロヴニクの間にはボスニア・ヘルツェゴビナ領のネウムがあるため、ドゥブロヴニクは飛び地となっている。

貴重な歴史的建造物が数多く残っていることから、世界文化遺産に登録されている。

ドゥブロヴニクの歴史はなかなか興味深い。中世から19世紀のナポレオンによる征服まで、ドゥブロヴニクはドゥブロヴニク共和国(ラグーサ共和国)として、自治を保ってきた。

ドゥブロヴニクの自治の象徴が旧市街をぐるりと取り囲んでいる城壁なのである。

上記の写真はスルジ山から撮影したものだが、旧市街が城壁に囲まれていることがわかるだろう。

ポイントは海側と山側との防御施設の差だ。海側は急崖になっているため、防御施設はあまり多くない。

一方、山側はスルジ山を越えるとなだらかな丘になることから、敵がドゥブロヴニクへ侵入しやすい地形となっている。

そのため、防御施設が多くなっている。このように、上から城壁を眺めただけでも、興味深いドゥブロヴニクの歴史が垣間見られるのだ。

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いろいろな工夫が見られる城壁登り

クロアチア ドゥブロヴニク・レヴェリン要塞

ドゥブロヴニク・レヴェリン要塞(筆者撮影)

城壁は実際に登ることができる。城壁登りは有料となっており、90クーナ(約1,350円)かかる。

なお「ドゥブロヴニクカード」を購入すると城壁以外だけでなく、様々な博物館をお得に訪れることができるため、じっくりドゥブロヴニクを楽しみたい方は「ドゥブロヴニクカード」の購入がおすすめだ。

城壁からは旧市街はもちろんのこと、美しいアドリア海と島々も眺められる。

写真スポットがたくさんあるため、ついつい足取りがゆっくりとなる。美しい景色を堪能すると共に、様々な工夫がされていることに気づく。

聖イヴァン要塞 クロアチア ドゥブロヴニク

旧港を挟んで対岸にあるのが、聖イヴァン要塞(筆者撮影)

例えば、旧港側には2つの大きな要塞(聖イヴァン要塞、レヴェリン要塞)がある。

聖イヴァン要塞は町の発展とセルビアからの攻撃に備えて14世紀に建てられた。対岸の聖ルカ要塞とは海からの攻撃を防ぐために鎖で結ばれ、鎖を上下することで船を通していた。

一方、レヴェリン要塞は15世紀に建設が始まり、16世紀に第一回神聖同盟(教皇、ウェネツィア、スペイン)に対応するために、本格的な要塞となった。

このように、ドゥブロヴニク共和国は新しい国や脅威が現れる度に、要塞の建築や様々な工夫をしてきた。現在でも、数百年前に建てられた建物が美しい状態で保存されていることに驚きを禁じえない。

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1987年生まれ。神戸市出身。神戸大学大学院国際文化学研究科修了(国際関係・比較政治論コース)。専門はユーゴスラビアといった中東欧の政治・国際関係。
民間企業に勤務後、3ヶ月間の中東欧でのバックパッカー体験を経て、2016年より独立。『Compathy Magazine』『TRIP’S』など複数のメディアで活躍中。

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