【特集】「野党共闘」を検証する ‐ 共産党福島県委員会 ‐ (上)

      2016/10/04

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(参議院議員・増子輝彦氏のFACEBOOKより)

(民進党参議院議員・増子輝彦氏のFACEBOOKより)

 

【特集】「野党共闘」を検証する ‐ 共産党福島県委員会 ‐ (上)

今年7月に行われた第24回参議院議員通常選挙。

憲政史上初めて、「野党共闘」による国政選挙が戦われた。

結果、全国32ある1人区のうち、11か所で「野党統一候補」が勝利。

その中でも、6県のうち5県で「野党統一候補」が勝利した東北地方は、全国でも際立つ存在となった。

歴史的な選挙となった先の参院選において、「野党共闘」の当事者は、どのような思いを抱きながら選挙を戦ったのか。

関係者への取材から、参院選における「野党共闘」の裏側を探る。

今回、共産党福島県委員会・久保田仁委員長から話を聞いた。

※ 第24回参議院議員通常選挙・福島県選挙区では、民進党・増子輝彦氏が当選。

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久保田 仁

(久保田 仁氏 出典:http://jcpfukushima.hateblo.jp/entry/2014/11/24/150317)

(久保田 仁氏
出典:http://jcpfukushima.hateblo.jp/entry/2014/11/24/150317)

 

日本共産党福島県委員会委員長。

郡山安達地区委員会勤務員などを経て、2010年より現職。

福島市在住。

 

「野党共闘」の契機となった、昨年9月の安保法制の強行採決

(安保法制に反対する国会前行動 出典:http://www.anti-war.info/schedule/1509021/)

(安保法制に反対する国会前行動 出典:http://www.anti-war.info/schedule/1509021/)

 

昨年(2015年)9月19日、国民と野党の反対の中で、安保法制が強硬採決されました。

その日のうちに、共産党本部(都内)で「第4回中央委員会総会」が開催され、安保法制廃止と、立憲主義を回復するための「国民連合政府」の提案がなされた。

我々の立場で見た場合、これが参院選に向けた野党共闘のきっかけになったと言えますし、「安保法制を廃止するために、野党が共闘すべき」という国民の声に後押しされた、という側面もあると思います。

「国民連合政府」提案のベースには、2つの目的があります。

1つは、安保法制に反対する政治勢力が国会で多数を占めることで、憲法違反である安保法制を廃案にすること。

もう1つは、安保法制の土台となった「集団的自衛権行使容認の閣議決定」(2014年7月1日)の撤回です。

仮に安保法制が廃止されたとしても、この閣議決定がそのままになっていたら、将来に対して「火種」を残すことになる。閣議決定を撤回するためには、撤回する「意思」を持った政権が不可欠、という背景がありました。

安保法制、また先の閣議決定の関係で問われているのは、例えば、内戦状態で危険な環境にある南スーダンにPKOで自衛隊が派遣されるなど、自衛官が「殺し殺される」環境に晒される可能性が高まっている状況への是非であると考えています。

つまり、「安保法制、閣議決定を根拠に、そういった戦闘地域に自衛官を送っていいのかどうか」、それこそが問われている。

安保法制をめぐっては、国会審議の段階から、学生を含む多くの市民の方々が反対の声を上げましたが、報道でも大きく取り上げられた国会前行動の中で、既に「野党は共闘すべき」という声が上がっていました。

「国民連合政府」提案、また野党共闘についても、国民の要請がベースにあったということです。

 

「期待はありつつも、一定の時間は必要」という印象だった

先に述べたとおり、野党共闘の考え自体、決して、「共産党の中央が勝手に出した」というものではなくて、「野党は共闘すべき」という国民の要請があって、それに応えなければならない、という発想から生まれたものです。

ですから、この方針において、福島県内の野党共闘を進めようとしたときに、私は率直に、「(各野党で)いずれは一致できる」という思いを持っていました。

それぞれの野党は、一貫して、安保法制に反対してきたからです。

しかし同時に、「一定程度、時間がかかるだろう」という印象を持ったのも事実です。

共闘に関する具体的な協議に入った場合、最終的には、参院選における「選挙協力」「候補者調整」の話に発展することが、目に見えていました。

福島県は、「必勝区」である1人区となっていて、まして戦う相手が現職の大臣(元自民党参院議員・岩城光秀氏、7月の参院選時は法務大臣を務めていた)だったわけですから、そこで勝ち抜こうと考えた場合、「共闘以外にはあり得ない」というのは、昨年(2015年)の段階で、誰しもが思っていたはずです。

しかし、そのことが、共闘の相手方となる当時の民主党、社民党、さらには、それぞれの支持者の間にまで浸透し、全体で一致できる段階に至るまで、それなりの時間がかかることは覚悟していました。

 

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