沖縄基地問題の現状とこれまで

      2016/10/11

スポンサーリンク

沖縄基地問題

2013年から2016年 9月16日に福岡高等裁判所那覇支部は、国から沖縄へ沖縄普天間基地から辺野古への移設の承認の取り消しの撤回を求める裁判に国側を追認する判決を言い渡した。

沖縄普天間基地移設の問題はここ20年間で、展開が2転3転しておりさまざまな問題が絡んで、複雑になった。

出来事を追って説明する。

発端はどこから?

1995年に沖縄で米軍兵による少女暴行事件が起きた。

日米地位協定のため、日本に駐留している米軍兵士が日本の検察に起訴されるまで、日本の警察が身柄を拘束・取調りべを行うことができなかった。

日米地位協定とは?

公務外・米軍施設外での米軍人の犯罪行為については日本に優先的な裁判権があるとされているが、被疑者である米軍人の身柄は日本の検察が起訴をした後に引き渡されると規定されているため、日本側で十分な捜査ができないとの問題点が指摘されている。これに対して外務省は、米国とNATOの地域協定では日本の場合と同様に起訴時、ドイツとは原則として判決執行時、韓国とは凶悪犯罪について起訴時、その他の犯罪は判決執行時に身柄を引き渡すと規定されていることを挙げて、日米地位協定の規定は米軍受入国の中で有利なものとなっていると説明している。また、平成20年(2008)には、米国で公開された公文書に、日本政府が在日米軍に対して、重要案件以外の裁判権を放棄する密約を結んでいたことを示す記述が発見された。

出典:コトバンク

※(対国ごとの地位協定がある)

それを受けて沖縄県民8万5千人が基地反対運動講義大会を開いた。

慌てた政府は、沖縄基地を閉鎖する考えを発表するもアメリカ側との話し合いがうまくいか無かった。

 

1996年に橋元下首相が、クリントン元大統領との首相交代&日米首脳会談で基地移転を合意に漕ぎ付ける。移転先は名護の海上というおおまかな案で合意した。

当時の県知事に当選した稲嶺知事は、「飛行場の軍民共用」や「15年の使用期限」を条件に移設候補地として名護市辺野古沿岸域を表明した。

すると、当時の名護市長の岸本市長もそれについて同意し、代替施設は、沖縄本島の東海岸沖辺野古沿岸域に建設されることが決定した。

岸本建男名護市長も地域振興策とセットならOKと、条件付きで受け入れを表明した。

しかし、アメリカ側はこの案には合意しなかった。県民のは無視して日米の合意案が作られる

スポンサーリンク
 

その後の国、沖縄、アメリカは?

2004年、訓練中の大型ヘリがコントロールを失い、沖縄国際大学の1号館に接触、墜落し炎上した。

このころは、9・11のテロのあったころで、アメリカ軍は再編を実施していた。

普天間移転だけではなく、沖縄本島に駐留する海兵隊を削減しグアムに移転する動きが始まった。しかし、沖縄県や名護市から滑走路の沖合移設などの修正が求められ、2006年から2014年までに辺野古のV字滑走路を建設するという代替施設を建設(密集する住宅の上空の回避するV字滑走路は、辺野古岬と隣接する大浦湾と辺野古湾を結ぶ形に再検討)することになった。

問題解決に向けた、日米ロードマップが決まった。

当時の島袋名護市長もこの案を承認。

%e8%be%ba%e9%87%8e%e5%8f%a4

出典:THE PAGEより

鳩山由紀夫氏(当時民主党代表)が総理になり、これまでにまとまった合意案をなかった事になる。2009年に「普天間基地の県外、国外移設」「最低でも県外移設」と言って反対派も容認派も県外移設で一致した。

しかし沖縄にいる海兵隊が沖縄から移設された飛行場まで、県外に行くのは不便など具体的には実行できず、「辺野古移転」に話が戻るということになり沖縄県は困惑した。

 

(県と議員選挙)

2006年

沖縄県知事 仲井眞弘多氏当選 基地建設容認派

2008年

沖縄県議会が辺野古移設に反対決議

2008年

沖縄県議会議員選挙沖縄では辺野古移設反対派勝利

2009年

衆議院議員選挙沖縄では辺野古移設反対派勝利

2010年

名護市長選挙沖縄では辺野古移設反対派勝利

2010年

名護市議会議員選挙沖縄では辺野古移設反対派勝利

引用:沖縄情報サイト We ラブ 沖縄

 

上記のように選挙や議決で沖縄では辺野古移設反対派勝利が続いていた。

しかし、2013年に沖縄県の仲井真弘多知事は

12月27日記者会見し、宜野湾市にある米軍普天間飛行場を名護市辺野古へ移設するために、政府が提出していた埋め立て申請を承認したと発表した。

 

アメリカ側のこれまで

1996年に行われた首相交代・日米首脳会談で、橋本龍太郎総理大臣は「普天間基地は返還。移転先は名護の海上という案で合意で良いですね!」と話し、アメリカ合衆国大統領、ビル・クリントン氏も合意していた。

当時のアメリカ政府の最終報告では、MV22のオスプレイを24機配備し、これが安全に運行するために2年の演習期間が必要なので、建設期間は少なくとも12年。建設費用は1兆円、運用年数40年、耐用年数200年になるような基地をつくると書いてある。

しかし日本政府が出した報告書は、飛行場、滑走路、を縮小して建設期間は5~7年、建設費用は5000億円以内としていたので、折り合いがつかなかった。

稲嶺恵一沖縄県知事と岸本建男名護市長岸本建男名護市長の案「飛行場の軍民共用」や「15年の使用期限」を拒否。

沖縄県民の意思とは関係ない合意案を作った。

この後15年で完成予定の軍民共用飛行場は、2014年時点では完成していなかった。

okinawa-beigun

出典:読谷バーチャル平和資料館

※県内に多く米軍関連施設がある。

2004年、訓練中の大型ヘリがコントロールを失い、沖縄国際大学の1号館に接触、墜落し炎上した際。

9・11のテロのあったころで、アメリカ軍は再編を実施していた。

普天間移転だけではなく、沖縄本島に駐留する海兵隊を削減しグアムに移転する動きが始まったが。当時は実現しなかった。

2015年4月8日

カーター国防長官 安倍首相との会談で

「確固たる決意の下に進めていく」

「辺野古への移設が普天間の継続的な使用を回避するための唯一の解決策だ」

沖縄基地の負担軽減のために在沖海兵隊のグアム移転については、これまでの事故への配慮か「大きな一歩だ」と指摘。「米国のできることはやりたい」

2016年6月2日

「日米両政府とも移設実現に向けて取り組んでいる。日米同盟の軍事力にとって重要だ」と推進の方針を強調した。

 

2016年9月16日の判決

福岡高裁支部判決

2015年10月、沖縄県の翁長雄志知事が2013年12月に仲井真弘多(ひろかず)前知事が承認した辺野古埋め立てを取り消した。

国と沖縄県の訴訟しあった末、2016年3月に和解が成立して双方が訴えを取り下げた。その後国が求めた承認取り消しの撤回に沖縄県が応じなかったため、国は2016年7月に改めて提訴した。

そして、福岡高裁支部は沖縄の敗訴の判決を下した。

国側の主張を全面的に追認する判決。

・ 普天間基地の被害は基地の閉鎖という方法で改善される必要がある

・ 県内に普天間基地の代替基地が必要(辺野古の他に県内の移転先は見当たらない)

・ 普天間基地の被害を除去するには辺野古新基地を建設する以外にない

・ 在沖縄海兵隊全てを県外に移転することができないという国の判断は尊重すべきだ

という理由からである。

 

菅義偉官房長官・16日午後の記者会見

国の主張が認められたことは歓迎したい」と述べた。

各党の反応

辺野古移設賛成 在日米軍の維持(自民党・民主党・日本維新の会・みんなの党・公明党)

辺野古移設反対・在日米軍縮小(共産党・社民党)

 

 

ネット上のコメント

日本共産党~しんぶん赤旗~ 

沖縄・高裁不当判決 県民の怒りと結束さらに強く 

扇長沖縄県知事

「国や安倍政権は沖縄の声を一度も聞こうとしなかった。司法も同じ立場に立っている」と憤った。

国地方係争処理委員会(係争委)についても、「係争委の決定は和解において具体的に想定しない内容であったとはいえ、もともと和解において決定内容には意味がないものとしており」と述べ、

最高裁判所(最高裁)に上告および上告受理の申し立てを行い、不当な高裁判決の破棄を求めるとともに、憲法で認められた地方自治が本来の役割を果たすことができるよう、力の限りを尽くして訴えてまいりたいと考えている。

沖縄県側の弁護団

地方自治法の特例で申立期間が1週間。来週金曜までに判断したい。

沖縄タイムスは承認取り消しもありえる。

9月20日に鶴保沖縄担当相は振興策に影響なしとコメントしている。

SONY DSC

出典:wikipedia   沖縄のシンボル 首里城

 

沖縄県民の状況

沖縄県民が 沖縄有権者110万人。

翁長知事の得票数は有権者の3割で36万人で、その内共産党の組織は10~20万人である。

基地があることでメリットのある基地関係者10万人

~県民と米軍基地~

・子供の時に米軍基地で遊んだフェスティバルなどで、アメリカへの憧れを持っている。BASEベースと呼ばれている。

・米兵の犯罪もみているので、賛成、反対といえないものがある。

・生まれてから基地があるので、いまさら迷惑施設とは思っていない。

 

賛成派

米軍基地が沖縄にあって助かっている。

沖縄で、日本人の犯罪は米軍兵士よりも多い。

基地移設に関わっている、土砂、土木、建設関係の人たち。

米軍基地労働者など。

反対派

騒音や軍用機の事故など危険。

サンゴの生態系 ジュゴンなどが環境汚染で減るのではないか。

ヘリポートの埋め立てで漁業へ影響がでるのではないか?

※琉球新報HPによると、国からは漁業組合(120人の組合員)へ36億円の補償金が交付される

翁長知事の得票は3割で、それ以外の有権者の意見が気になるところだが、あまり表面化されておらず沖縄と政府間との溝がある。

スポンサーリンク

Comments

comments

 - 猫でもわかる、政治、時事用語解説 , ,