【浦添市長選-情勢分析】保革ともに連帯にほころび。絶対に負けられない選挙戦は終盤戦まで熱く

   

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浦添 選挙

(出典:宮良 祐二、又吉健太郎Facebook)

任期満了に伴う浦添市長選が5日告示され、現新2人の候補者が立候補を届け出た。動向と情勢を分析した。

浦添市長選・情勢

1.1月宮古島市長選での保守分裂。浦添でも兆候が見られる。

2.1月同市長選では革新にも綻びが。那覇軍港問題は、翁長知事にとっても追及されたくない「アキレス腱」だ。

3.現在進行形で保守分裂を迎える松本現市長がやや不利か。しかしながら、革新系も盤石ではない。

★浦添市長選挙:12日(日)20時~投開票速報を随時更新★

浦添市長選挙 開票速報 2017 当選落選結果

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浦添市とは?

赤ちゃん 子ども お母さん 母

浦添市(うらそえし)は、沖縄本島の南部・中部地域の境目に位置する市。

那覇市、沖縄市、うるま市に次ぎ、沖縄県第4の人口を持つ。那覇市と隣接するため人口増加が著しく、人口密度は5,868人/km2(2016年2月現在)と沖縄県で2番目の数値を記録している。

子どもの出生率は1.84人(2015年)と、全国平均の1.43~1.45で推移するのに比べて、高い数値を誇る。全国平均に比べて、二人きょうだい世帯が多いのが特徴である。

市の総面積の14.3%を治外法権の米軍基地で占められている。今回の浦添市長選も米軍基地問題が争点になる。

浦添市長選・候補者たち

松本哲治 浦添

(出典:宮良 祐二Facebook)

浦添市長選の候補者は現職の松本哲治氏(無所属、自民・公明推薦)と前市議で新人の又吉健太郎氏(無所属)の一騎打ちとなる。

現職の松本氏は初出馬の前回2013年選挙では、後述の那覇市から浦添市への軍港移設計画に反対を掲げ、自民が支援する候補と対立し戦ったが、

2年後の2015年に公約を撤回し、移設受入の立場に転じた。市議会では自民・公明党と連携し、昨年来県した菅官房長官からも選挙での応援を約束された。

又吉健太郎 浦添

(出典:又吉健太郎Facebook)

一方の前市議で無所属で出馬する新人の又吉健太郎氏は市政刷新を訴え、軍港移設にも住民投票を実施し、見直す立場を示す。

又吉氏は同県の翁長雄志知事を支持する「オール沖縄」等の支援を受ける。

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浦添市長選・情勢分析

ゆずれない「9対2」 沖縄の保守が死守めざす選挙

「オール沖縄」での国政選挙や県議選の勝利を強調し、政権と対立を深める翁長知事だが、市長選では未だ勝利は遠い。

県内11市中那覇市・名護市以外の9市が自民系・保守系首長。「チーム沖縄」として翁長知事とは距離を置く。

毎日新聞によると、知事と対決姿勢を深める自民も、保守系9市長の占める現状を「絶対防衛ライン」(県連幹部)とし、3市長選で現職支援に注力する。

(揺れるオール沖縄 保守も混迷 他選挙に影 /沖縄|毎日新聞)

しかしながら、その防衛戦の皮切りとなる宮古島市長選で、保守の連携に陰りが見られた。

1月宮古島市長選の保守分裂

1月に投開票のあった宮古島市長選。2期8年を務めた現職市長・下地敏彦氏の3選をめぐる選挙戦だ。

下地氏は自民・保守系9首長でつくる「チーム沖縄」の会長も務める。地元保守層にとって、現職の下地氏を支援するのは既定路線だった。

しかしながら地元選出の県議・座喜味一幸氏が「(下地氏は)不祥事や疑惑に対ししっかり説明していない」として、

新人で前市議の真栄城徳彦氏に回ると、公明の地元市議も真栄城氏への支援に追従した。

参考:宮古島市長選挙 2017年結果(リンクはこちら

氏名 年齢 党派 職業 新/現/元 得票数 当落
1  奥平 一夫  67  無所属  無職  新 9,212
2  下地 敏彦  71  無所属  宮古島市長  現 9,587.728  当選
3  下地 晃  63  無所属  医者  新 4,020.272
4  真栄城 徳彦  67  無所属  無職  新 6,545

こういった経緯による保守票の分裂が仇となり、1月選挙の得票数は9,587.728票。これは下地氏の初当選時(2009年)の約12,000票を大きく下回る得票数だ。

辛くも300票差余りで逃げ切り、結果としては「9対2」を維持した初戦になったが、県内では保守的な傾向が比較的強い宮古島市では異例の結果となった。

浦添の保守の足並みの乱れ

それは2013年市長選から始まっていた

そして何より重要なのが、足並みの乱れがみられるのは宮古島だけではなく、浦添も例外ではないということだ。しかもその分裂は、浦添では2013年から始まっていた。

2001年の初当選から3期12年にわたって、保守系の儀間光男氏(当時。現参院議員)が市長を務めていた。儀間氏は浦添市議から政治をスタートし、

県議では4期16年、議長も務めあげた。誰もが認める自民党の重鎮だったが、ほころびが生じたのは2012年の県議選だった。

2012年県議選で儀間氏の長男の光秀氏が浦添市区から新人として出馬し、当選。

一方、当時自民党の要職を担っていた現職が落選。この機を境に、儀間氏と自民党県連との間に不協和音が生じていった。

2013年の市長選では自民党は教育長を務めた新人候補に推薦を交付。儀間氏と真っ向から対立した。

保守票は割れ、結局、反市政票を取り込んだ松本氏が「漁夫の利」的に勝利を収めた。

2017年選挙にも続く危うさ

現在の浦添の保守層も一枚岩ではない。2016年10月、儀間氏を長年にわたり支援していた浦添商工会議所は、

現職の松本氏に代わる新たな候補者擁立を模索した。結果的に候補者擁立には至らず、自主投票になったが、

商工会議所のそれぞれ違った2氏の応援に向かうといういびつな事態は2017年選挙にも続いている。

翁長知事が率いる革新の動向

1月宮古島市長選:革新を襲った分裂

分裂は何も保守に限った話ではない。1月の宮古島市長選では、革新系党派の連帯にもほころびが見られた。

翁長知事は前県議の奥平一夫氏への支持を表明していたが、社民・社大は別候補を支援。

結果として知事が支援した奥平氏は現職の下地敏彦氏にわずかに及ばず、革新2氏はいたずらに票を分散させるだけの結果となった。

選挙戦のさなか、翁長知事は革新の分裂を問いただす記者団に「(選挙戦が)終わったらノーサイド」と述べ、亀裂を顕在化させないよう配慮を示したが、

選挙戦にも敗れ、「オール沖縄」間にしこりが残る結果になったことは否定しがたい。

翁長知事のアキレス腱:那覇市長時代の軍港移転

那覇軍港

さらにこと浦添については、翁長知事が触れてほしくない点がある。自身が那覇市長時代に推進した那覇軍港の浦添移転だ。

今回の市長選の主要論点にもなっている、那覇軍港の浦添移転。那覇軍港は1945年の米軍の沖縄占領依頼、沖縄米軍によって利用されてきた那覇市内の港湾だ。

沖縄最大の軍港であったが、日本への用地返還が徐々に進められ、現在は縮小傾向にある。

浦添への移設計画は、縮小する軍港を浦添が新たに引き受け、那覇にある軍港を全面日本や那覇市に返還するというものだ。

これを2001年推進してきたのが当時那覇市長だった現在の翁長知事だ。

現在県知事として「辺野古移転完全反対」を訴える翁長知事にとって、整合性を保つことが難しく、できれば追及を避けたい点だ。

浦添市長選・分析

保守・革新がせめぎあう浦添市長選は上記のような経緯から、沖縄県政にとってきわめて重要な選挙戦になる。

そしていずれの陣営もともに分裂の可能性を孕んでいる。現在進行形で保守層であるべき経済界が自主投票を決めた現職の松本氏が不利なように見えるが、

革新系にとっても今回の主要論点となる軍港移転は追及されたくない点である。選挙もいよいよ終盤戦、最後まで情勢が注視される。

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