【さいたま市長選-情勢分析】現職に2新人が挑む 争点はどこに

   

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(さいたま市のPRキャラクター「つなが竜 ヌゥ」。ヌゥ=nu にはフランス語で「飾り気のない」「素」の意味があるそう。出典:Twtter)

(さいたま市のPRキャラクター「つなが竜 ヌゥ」。ヌゥ=nu にはフランス語で「飾り気のない」「素」の意味があるそう。出典:Twtter)

 

5月7日に告示されたさいたま市長選(21日投票)。

いずれも無所属で、3選を目指す現職・清水勇人氏(55)に、中森福代氏(67)、前島英男氏(64)=共産推薦=の両新人が挑む。

 

候補者の顔ぶれと情勢を分析した(掲載は立候補届け出順)。

 

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新人・中森氏 「イベント重視か生活重視か」 構図を単純化し、3度目の市長選に挑む

【中森 福代(なかもり・ふくよ)】

(出典:Twitter)

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都立赤羽商業高校卒。民間企業勤務などを経て、2001年の県議補選で自民党公認で県議初当選。2期目途中の2005年、県議を辞職して市長選に出馬し落選するも、同じ年に行われた総選挙で自民党から出馬し比例当選。2009年には衆院議員を辞職し、再び市長選に出馬。この時、現職の清水氏に敗れたため、今回は3回目の挑戦となる。

 

政策面では、「今回の選挙では、税金の使い方が問われている」とし、

「イベントにお金を使うか、市民の暮らしにお金を使うかの二者択一」

(5/17 東京新聞「<さいたま市長選>個性生かし戦い三者三様」より)

と争点を単純化した上、自らの立場を「100%生活推進派」として支持を訴える。

具体的には、給食費ゼロや待機児童ゼロなどの教育費軽減、東日本大震災時に運行していた「埼玉高速鉄道」を防災電車と位置づけるなどの防災のインフラ整備を掲げる。

「市民ファースト」をキャッチフレーズとする中森氏だが、街頭演説などでは、「東京都知事と連携」と書かれたプラカードを持参する支持者も見られるなど、「都民ファースト」を掲げる小池百合子都知事との連携にも注目される。

 

 

新人・前島氏 大型開発・イベントへの税金投入をやめ「福祉最優先」の市政を目指す

【前島 英男(まえじま・ひでお)】

(出典:Twitter)

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さいたま市(旧大宮市)生まれ。大宮高校、埼玉大学教育学部卒。さいたま市内の小学校で教師を37年間務めた。その間、さいたま市教職員組合委員長、埼玉県教職員組合役員などを歴任。現在、埼労連副議長、さいたま地区労議長、みんなのさいたま市をつくる会幹事長。さいたま市在住。

今回、唯一政党からの推薦を受ける前島氏。

教員時代から、労働組合や市民運動に携わり、現在も地域の労働組合役員を務める。

前島氏は、現市政が進める駅周辺大型開発や国際芸術祭など大規模イベントへの税金投入を批判。

「ビッグイベント・大型開発の見直し」、「市民のくらし・福祉最優先のさいたま市に」をスローガンに、重点政策として「福祉の向上」「子育て・教育」「街づくり・雇用」を掲げる。

具体的には、介護保険料の引き下げなどで「全国20政令市のうち、最低水準の福祉」を向上させることや、こども医療費の18歳までの無料化、学校給食の無料化などを訴え、市民本位の市政の実現をめざす。

小学校教師を務めた経歴と、趣味のバンド活動の経験を活かし、

十四日の演説前には、得意のギターを弾きながら支持者と合唱。元小学校教員らしく「野外授業」を開く場面もあり、聴衆からの「みんなが保育園に入れるようにするには」などの質問に答え

(5/17 東京新聞「<さいたま市長選>個性生かし戦い三者三様」より)

るなど、独特な選挙活動を展開する。

 

現職・清水氏 党派を超えた支援を受け、2期8年の実績を前面に3選をめざす

【清水 勇人(しみず・はやと)】

(出典:Twitter)

(出典:Twitter)

 

埼玉県戸田市生まれ。私立明治学院中、明治学院東村山高、日本大学法学部政治経済学科卒。松下政経塾、コンサルティング企業経営、埼玉県議を経て、2009年より現職。

2期8年の実績として、財源創出・市債削減など財政面での成果、また全政令市におけるランキングで「幸福度NO.1」を獲得したことなどを前面に、市政の継続を訴える。

2009年に初当選した際には、当時の民主党から強力な支援を受け、自民・公明が推薦した現職を破った。

前回および今回と、特定の政党の推薦を受けない無所属での出馬となったが、

第一声には上田清司知事のほか、自民、民進、公明各党の国会議員や市議らが党派を超えて応援に駆けつけた。

(5/9 産経ニュース「さいたま市長選、現職の2期8年の実績問う戦いに」)

と報じられている。

市長選への出馬に伴い離党したが、もともと、自民党公認で埼玉県議に当選した経歴を持つ清水氏。

党派を超えた幅広い支援を受けながら、3選をめざす。

 

有権者の判断基準はどこに? 投票率の低下も懸念される

(さいたま市の中心部、出典:http://www.city.saitama.jp/005/002/004/p046841.html)

(さいたま市の中心部、出典:http://www.city.saitama.jp/005/002/004/p046841.html)

 

さいたま市は、もともと、財政面などで深刻な課題を抱えているとは言えず、今回、民意を二分するような大きな争点は見られない。

しかし、両新人候補が「大規模なイベントへの税金投入」を批判するように、どの分野に重点を置き予算を充実させるか、という問題はあるようだ。

3者による論戦、また有権者の判断に注目される。

今回、中森氏が「イベント重視か、生活重視か」と現職との立場の違いを分かりやすく訴えているが、共産推薦の前島氏と主張が重なる面もあって、単純化の効果がどこまで表れるのかは未知数だ。

また、現職が「健全財政の維持」など財政面での実績を訴える一方、新人候補が「現職が市長に就任してから、市の借金が約1000億円増えた」と訴えるなど、主張が食い違う部分もあり、慎重に見ていく必要がある。

 

一方、今回の選挙に対する有権者の関心の低さから、投票率の低下も懸念されており、期日前投票についても

市長選の期日前投票は8日から始まり、16日までの投票者数は2万9855人で、前回の告示後9日間の3万1476人を下回っている

(5/18 産経ニュース「さいたま市長選 期日前投票伸び悩む きょうイオンモールに投票所」より)

 

と報じられている。

 

自民党が候補を擁立できなかったことが、選挙への市民の関心に少なからず影響を与えていると思われ、

独自候補の擁立を目指していた自民市議団は、三月に二つに分裂した。割って出た格好の「自民真政」は既に自主投票の方針を決定。

(4/7 東京新聞「さいたま市長選 三つどもえの争いか 告示まで1カ月 低投票率懸念も」

 

とも報じられており、今回の選挙では、自民党の組織的な動きは見られない。

「自民候補不在」が、投票率や選挙結果にどう影響するのかにも注目される。

※ 過去2回の選挙における投票率は次のとおり。

○2009年 42・78

○2013年 37・98%

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