日本為替介入・通貨切下げをけん制、G7仙台会合を前に米財務省ルー長官

      2016/10/12

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仙台市(秋保)で開催されるG7財務相・中央銀行総裁会議を1週間後に控えた13日、米財務相ルー長官は記者団との朝食会で、日本の為替介入問題と、英国のEU離脱国民投票を前にギリシャ債務問題について自身の考えを強調した。

日本については、金融政策に頼りすぎていると指摘

為替問題については、引き続き米国が世界の基軸通貨として安定させていく取り組みを継続することを述べた上で、通貨切り下げ(各国が独自に自国通貨高騰しないよう、通貨安になるよう介入すること)については

米財務省ルー長官は13日記者団を前にG7仙台会合に向けた考えを述べた

米財務省ルー長官は13日記者団を前にG7仙台会合に向けた考えを述べた

「他の国が競争的な通貨切り下げに動いた場合、連鎖反応が引き起こされるため、米国はG7、および20カ国・地域(G20)参加国・地域が示したコミットメントを順守するよう各国に呼びかけた」と述べた。(ロイター 5/13)

と言及した。

これは、中国経済の先行き不安と米国の経済の失速により、比較的安定した円が世界的に買われ、急激な円高ドル安になることを警戒した日銀・財務省による為替介入が行われるのではないか、という動きに対してのけん制とみられる。

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この厳しい言及の背景には、昨年の通貨危機に中国政府が行った元の切り下げ介入や、日本、中国につられてのアジア周辺各国の為替切り下げ介入がドミノ式に始まり、世界経済の先行き不安が一層加速することへの深刻な懸念がうかがわれる。

その上で、日本に対しては経済対策が金融政策のみに偏りすぎである、と指摘した。この指摘は仙台での会議でも踏み込んだ議論がなされる見通しだ。

毎日新聞も麻生財務相とルー米財務相の考えの隔たりを

麻生財務相は最近、「急激な円高や円安が起これば当然介入する用意がある」と述べており、食い違いが再び鮮明になった。

 また、ルー長官は日本の経済政策について「金融政策が強調され、構造改革は進展が遅い」と指摘。「一つの政策手段に頼るべきではない。すべてを使う必要がある」と述べ、財政出動も含めた政策総動員を求めた。(毎日新聞 5/13)

と報じ、G7仙台会合の波乱を示唆した。

EU英国離脱問題とギリシャ債務危機にかんして

また、ルー長官は今年6月に迫る英国のEU離脱を問う国民投票を前に、深刻な債務危機を迎えるギリシャに対する欧州各国の財務目標は高すぎる、と指摘した。英国の国民投票を前に、ギリシャをめぐる債務問題の再燃が英国のEU離脱を後押しする事態になるのではないか、との懸念とみられる。

英国のEU離脱を問う国民投票については、ソチで行われる日露首脳会談前に訪れた英国で、安倍首相も懸念を示した

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