仙台港石炭火力発電所建設問題説明会で住民紛糾強引さを懸念する声も

   

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宮城県仙台市の仙台港に建設中の石炭火力発電所をめぐり、周辺市町村との公害防止協定に基づき広く住民の理解を深めることを目的とした住民説明会が8日、仙台市内で開催された。

火力発電所の設置を目指すのは、仙台パワーステーション株式会社(松村幹雄 代表取締役-本社東京都港区虎ノ門)。この日開かれた説明会には、450名(主催者発表)の住民らが集まり、真剣な眼差しで会社側の環境への配慮などに聞き入る姿が見られた。

8日仙台市の夢メッセ会議棟で開かれた説明会には、450人あまりの多くの住民が集まった。

8日仙台市の夢メッセ会議棟で開かれた説明会には、450人あまりの多くの住民が集まった。

会社側からは石炭を用いた火力発電に伴う、二酸化窒素、二酸化硫黄など化学物質の排出により周辺自治体へ及ぼす値は、環境基準値を下回る安全なものであると、スライドなどとともに住民側に丁寧に説明する姿とともに、雇用や地域の経済効果により被災地域の振興への思いを住民側に伝えた。

7自治体との公害防止条例の協定締結を含め、きめ細やかな取り組みを進めているとする会社側の説明。

7自治体との公害防止条例の協定締結を含め、きめ細やかな取り組みを進めているとする会社側の説明。

説明の最中、一部住民からは「利益を優先し、地元住民をないがしろにしている」や「説明不足だ」などとヤジが飛ぶ場面も見られた。

仙台パワーステーションからの説明が終わり、住民からの質疑応答の時間が設けられたが、一時主催者側は集まる取材陣に対し、質疑応答の間は撮影を中止するように、と求めたのに対し、会場に集まった住民からは「情報を隠すのか!?」「広く住民に知ってもらうなら、マスコミの撮影を許せ!」などと抗議の声が相次いでのぼり、一時説明会が中断される紛糾する一幕も見られた。

会社担当者側への抗議に多くの住民が詰め寄る場面も見られたが、会場に傍聴に訪れた宮城県議らが中に入り、会社側にマスコミへの情報公開・撮影の許可をしなくては住民たちも安心、納得できないのでは、と会社側に求め、急遽撮影が許可される一面も見られた。

会場は怒号にざわつき、説明会は一時中断された。

会場は情報公開を求め抗議し、説明会は一時中断された。

仙台パワーステーション側担当者に丁寧な説明と、質疑応答時のメディアの撮影などを許可するように促す相沢県議、遊佐県議ら。

仙台パワーステーション側担当者に丁寧な説明と、質疑応答時のメディアの撮影などを許可するように促す相沢県議、遊佐県議ら。

再開された質疑応答では、多賀城市から説明会に参加した男性が「どうして、112,000kwの電力なのか?環境アセスメント逃れではないのか?」(112,500kwより、環境アセスメントの実施義務が生じる)や、「着工前になぜ、説明会を開かなかったのか?地元、被災者感情を無視した姿勢は企業倫理が問われる」などと、厳しい声が多数寄せられた。

また、質問者の一人からは仙台パワーステーション側の説明資料の環境基準調査の市町村一覧に、隣接する「多賀城市」の項目がないとして、地域住民への配慮がそもそも欠落している、などと厳しい追及の質問に、会場からは多く抗議に賛同する声と拍手に包まれた。

会社側は2月に開設した会社ホームページを通し、引き続き広く情報公開に努めていくとともに、新たにホームページより質問・問い合わせのページを設け、広く住民の声に耳を傾け、「あらゆる手段で今後も説明に努めていきたい」としながらも、新たな説明会を今後開く予定は無いと今年10月の稼働開始に変わりは無いという姿勢を住民らに伝えた。

東北大学の中国人留学生らが閉会後の会場出口で横断幕を広げ、抗議する場面も見られた。

東北大学の中国人留学生らが閉会後の会場出口で横断幕を広げ、抗議する場面も見られた。

 

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