車を走らせたいけど…世にも奇妙な上海の「オークション制」

   

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車 ハンドル 運転

こんにちは!政治プレス インターンシップ 東北大学大学院経済学研究科の林 冰清 (リン ビンチン)です。

突然ですが、皆さんは車にはよく乗りますか?私は今仙台で勉強をしていますが、東京のような都市部では、車がなくても便利に暮らせるところが多いですよね。

私の母国・中国では、現在若い人の所得の増加に伴い、車を持とうと考える人が増えてきています。

でも、上海といった大都市ではなかなかそれが難しいという側面があるんです。

オークション制!?上海のナンバープレート

「中国版Twitter」Weiboより。

「中国版Twitter」Weiboより。

皆さん、新車で車を買ったら次に何をしますか?小回りが利く軽自動車、環境に配慮したハイブリッド車、デートにぴったりのスポーツカー。

いざ自分の乗りたい車を選んだら、次はナンバープレートを含めた事務的な手続きです。こんな風に、日本では車を買ったらナンバープレートが必ずもらえるのが普通です。

でも、中国ではナンバープレートの取得は地域ごとにルールが異なり、交通渋滞に悩む上海や北京といった大都市では特殊な取得制度が設けられています。

たった5%の狭き門

「中国版Twitter」Weiboより。

「中国版Twitter」Weiboより。「上海国際日用品オークション社(上海国际商品拍卖有限公司)」のようす

「上海国際日用品オークション社(上海国际商品拍卖有限公司)」は政府によって「上海プレート」のオークションの権利を与えられた唯一の会社です。

オークションは毎月1回で、先月は2月18日に開催されました。オークションに出品されたナンバープレートは10,157枚で、先月よりも2,058枚少なくなっています。

このデータによると、入札に参加した人は約20万人と、約5パーセントの人しかナンバープレートを手に入れられない計算です。

そして平均入札価格は日本円で1枚約145万円。1人の人がナンバープレートを手に入れたいとしたら、平均20回はオークションにチャレンジしなければいけません。

上海に住むゆうに20数万人が、毎月このオークションに参加し続けています。

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なぜ、どうして?オークション参加者殺到のわけ

Weibo

ナンバープレートの落札に並ぶ人の長蛇の列。

この上海のナンバープレートを欲しいと思っているのは、何も新しく車を買った人ばかりではありません。

もう車を持っている人もオークションに参加します。というのも、上海や北京といった大都市では政府によるナンバープレートごとの交通規制があるからです。

上海では、交通量を規制するため、上海以外の周辺都市のナンバープレートの運転を夜8時まで規制していますし、これは実際交通ルール違反になり罰則があります。

上海以外のまちから来た人は「夕食の時間に家に帰れないじゃないか」と、上海プレートなしで都市部を運転することの不便さを嘆いています。

こんな不便さを解消する唯一の手立てが、上海プレートを持つことなのです。

渋滞ひどすぎ!珍制度のできた背景

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このナンバープレートごとの交通規制の主な目的は、上海や北京といった大都市での渋滞を避けるためです。

北京は違う交通規制ルールで運用されていて、「偶数」「奇数」のナンバープレートで走れる曜日が決まっています。

例えば、ナンバープレートの最後の数字が奇数だったら水曜日と金曜日は走れる、偶数だったら火曜日と木曜日は走れる、など…。

ちなみに、もう1つ上海と違うのは、上海がオークションでの落札制を取っているのに対し、北京では抽選制をとっている点です。

この政策、本当に効果はあるの?

このナンバープレートの落札制で本当に上海の渋滞は良くなっているのでしょうか?

政府によると、車の利用を制限し、ナンバープレートの入手を難しくすることで、バスや地下鉄などの公共交通機関の利用が増加するようになると見解を述べています。

もちろん、この政策の実施で政府が上海の交通システムを見直す時間はいくらかとれました。

でも、たくさんの人がパニックにおちいって、また政府の方針が突然変わるのではないかと不安に感じています。

だから、早いうちに不便さを解消するために、たくさんの人がオークションに駆け込むのです。車を買うのはその後です。

つまり、毎年上海だけで10万台が増えることになり、それが上海の渋滞を加速させているのです。

これは政策に対する不満になりますが、交通量を制限するためには、車の所有を制限するより車の利用を制限するほうが良いのではないでしょうか。

東京では、政府は駐車場代をあげて都内の渋滞を防いでいます。しかしながら、上海では、駐車場を置いている百貨店の反対に遭い、その実施も難しい状況です。

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林冰清 (リン ビンチン)
1991年生まれ。中国杭州市出身。大学はアメリカのマイアミ大学から卒業した。現在東北大学経済学研究科在学中(修士1年生)、専門は経済史と対比研究。現在政治プレス新聞社でインターンシップ中。

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