【静岡県知事選-情勢分析】現新の一騎打ち 「市町村との関係」を含めた県政の方向性を問う

      2017/06/13

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6月8日告示、同25日投票の静岡県知事選挙。

いずれも無所属で、バルセロナ五輪柔道女子銀メダリストの新人・溝口紀子氏(45)と3選を目指す現職・川勝平太氏(68)=連合静岡推薦=が立候補。

現職と新人による一騎打ちとなった。

 

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紆余曲折を経て、現新の一騎打ちに

 

今回の知事選候補に関しては、これまで様々な顔ぶれが取り立たされたが、最終的に立候補を届け出たのは新人・溝口氏と現職・川勝氏の2人のみ(掲載は立候補届け出順)。

 

【溝口 紀子(みぞぐち・のりこ)】

(溝口紀子氏。出典:溝口氏のFacebookより)

(溝口紀子氏。出典:溝口氏のFacebookより)

静岡県磐田市出身。静岡県立浜松西高等学校、埼玉大学教育学部卒、同大学院修士課程修了、東京大学大学院総合文化研究科にも在籍し、博士号を取得している。

バルセロナ五輪・柔道女子52キロ級で銀メダル獲得をはじめ、多くの国際大会で優勝し、日本人女性初のフランス柔道ナショナルチームコーチに就任した。県内では、静岡県教育委員会委員長(2014-2015)、公立大学法人静岡文化芸術大学教授(2016-)を務めたが、今年5月1日、大学側に辞表を提出し、知事選への出馬を表明した。

【川勝 平太(かわかつ・へいた)】

(川勝平太氏。出典:Twitter)

(川勝平太氏。出典:Twitter)

京都市出身。早稲田大学第一政治経済学部卒、同大学院経済学研究科修士課程修了、オックスフォード大学博士号取得ののち、平成2年から早稲田大学政治経済学部教授を務めた。国際日本文化研究センター教授、学校法人静岡文化芸術大学学長を経て、2009年の静岡県知事選で初当選。現在2期目。

 

 

 

 

 

 

県知事選をめぐる、これまでの経緯

今回の静岡県知事選をめぐっては、今年2月、民進党代表代行(当時)細野豪志氏(衆院静岡5区)が、川勝氏の後継として出馬の可能性があると報じられた。

同時に、同じく民進党の渡辺周氏(同6区)が、「川勝氏の3選出馬がない場合」との条件付きで、自身が知事選に出馬する意向を示す。

しばらく態度を明確にしなかった川勝氏だったが、4月25日に出馬を表明。細野氏も、川勝氏への支持を明らかにし、民進党の川勝支援への道筋が付けられた。

その3日後の4月28日、今度は溝口紀子氏が立候補の意思を表明。

一方、独自候補の擁立、また「与野党相乗り」も含め模索していた自民党県連。

4月30日、県連幹事長の宮沢正美氏(67)が立候補の意思を固めるも、5月2日に開かれた県連の会合で反対意見が出され、出馬の意向を撤回。県連としても独自候補の擁立をあきらめ、「自主投票」を決めた。

共産党は、

6月の県知事選への対応を検討していた共産党県委員会が、独自候補の擁立を見送る公算が大きくなった。

~中略~

関係者によると、県委員会幹部が先週、党本部で中央委員会幹部と知事選の対応を協議した上での判断という。

(5/24 静岡新聞「共産、擁立見送る公算 静岡県知事選」より)

と、かねてから独自候補の擁立には慎重な姿勢を示していたが、結果的に候補者擁立には至らず、自主投票となった。

公明党も、

六月八日告示の静岡県知事選について、公明党県本部は自主投票とする方針を固めた。

~中略~

関係者によると、いずれの陣営からも十五日までに推薦依頼はなく、同日夜の持ち回り幹事会で決めた。二十五日の中央幹事会で正式決定する見込み。公明党県本部は、二〇一三年の県知事選でも自主投票としていた。

(5/17 中日新聞「公明は自主投票へ」より)

と、前回に続き自主投票を決めている。

 

自民の一部が溝口氏支援に動く中、静岡市長は静観の構え

今回、候補者擁立を見送り、「自主投票」を決めた自民党県連。

しかし、静岡市、浜松市、清水市などの複数の自民党支部が、溝口氏の推薦に動いた。

特に、県庁所在地である静岡市長・田辺信宏氏と川勝氏が、事あるごとに対立してきた経緯もあってか、静岡市の自民党4支部は、いち早く溝口氏の推薦を決めた。

6月5日には、若手の自民党静岡市議らが溝口氏の街頭演説に加わるなど、具体的な支援の動きが活発化している。

地元紙も、自民党・静岡市4支部の知事選への対応について、

いち早く溝口氏の推薦を決めた静岡市4支部は、静岡市議と溝口氏の顔を並べたポスターを作成。静岡市駿河区の後援会事務所には静岡市議が当番制で詰めるなど、組織力のない溝口氏を手厚く支える。

(5/30 静岡新聞「溝口氏支援実態に濃淡 推薦の動き広がり 自民県連支部」より)

と報じている。

しかし、溝口氏側からの推薦要請がないことや、政策面での擦り合わせがないことなどから、推薦を見送る支部もあり、自民党県連内の足並みは揃わない印象だ。

静岡市長の田辺信宏氏については、今年5月9日の定例記者会見での発言として、

知事選には溝口氏と、3選を目指す無所属現職の川勝平太知事(68)も出馬を決めている。川勝氏と溝口氏のマニフェストが出そろった時点で、どちらかへの支持を明確にする可能性はあるかとも問われたが、「仮の話(には答えられない)。まずはマニフェストを注視したい」と繰り返した。

(5/10 毎日新聞「静岡市長が溝口氏評価 支援には言及せず /静岡」より)

と報じられるなど、今回の知事選に関して慎重な姿勢を崩していない。

「県民党として来るものは拒まずの姿勢でやっていきたい」(溝口紀子氏Twitterより)というスタンスを取る溝口氏。

前回2013年の知事選では、川勝氏が108万票(得票率72.61%)を得て他候補を圧倒したが、その現職に挑む溝口氏にとって、組織を持つ自民党の支援は追い風だ。

 

連合静岡推薦の川勝氏 民進党県連の支援も受け、3選を目指す

3選を目指す現職・川勝氏は、連合静岡の推薦、また民進党県連からの支援を受け3選を目指す。

6月8日に浜松市内で行われた第一声には、連合静岡会長らが駆け付けたほか、民進党衆院議員・細野豪志氏(静岡5区選出)も地元入りした。

 

川勝氏を支持する民進党県連も、現職の3選に向け積極的に動く。

知事選に3選を目指して出馬を表明している川勝平太知事(68)は22日、記者団の取材に応じ、自民党県連が知事選での自主投票を決めたことについて「自然の流れと思っている」との見方を示した。

~中略~

川勝氏を支援する民進党県連は同日、静岡市内で常任幹事会を開き、川勝氏を支援する政治団体「夢あるしずおか創造会議」の事務所を静岡市内に続き、浜松市内でも開く方針などを確認した。

(5/23 静岡新聞「自民自主投票に「自然の流れ」 川勝知事」より)

 

明確な争点が見えにくい中、2期8年の川勝県政を問う選挙

静岡県の抱える課題として、人口流出・減少、地震・津波対策、浜岡原発(御前崎市)の再稼働問題があるほか、浜松市の新球場整備構想についても議論のあるところだ。

個別の政策では、浜松市沿岸部に計画される新野球場整備構想について溝口候補は慎重、川勝候補は推進の立場。県と静岡市の関係を巡っては、溝口候補が川勝候補の市に対する姿勢を「高圧的」と非難しているのに対し、川勝候補は「政令指定都市と県は対等。批判は当たらない」としている。
中部電力浜岡原発(御前崎市)の再稼働問題では、溝口候補は「条件が整わなければ再稼働すべきでない」、川勝候補は「再稼働を考えうる状況にない」と主張している。

(6/9 静岡新聞「溝口、川勝氏の争い確定 支持訴え各地で遊説 静岡県知事選」より)

と報じられているとおり、両候補の間で主張が異なるものとして、球場整備の是非、県と静岡市の関係性について、また浜岡原発再稼働に対するスタンスなどがある。

しかし、新人の溝口氏が選挙戦に臨む決意として、

各市町との信頼関係を取り戻し、対等な立場で県政を推進していきたい

(溝口紀子氏 公式HPより)

と名言しているように、個別の政策以上に「川勝県政の方向性や手法の是非を問う」色合いが強い選挙戦となりそうだ。

2期年8年にわたり「ふじのくに」静岡を率いてきた川勝氏に対し、県政の刷新を求める溝口氏。

県民はどちらの候補を県のリーダーに選ぶのか。

注目の静岡県知事選は、6月25日(日曜日)投票を迎える。

 

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